武士道 / 処世
武士道(処世)の名句を、現代語訳と実践の解説つきで。全238句。このページは1〜200句目です。
新渡戸稲造(一八六二〜一九三三)が一九〇〇年にアメリカで英語により刊行した Bushido: The Soul of Japan の、最初の邦訳です。ベルギーの法学者ド・ラヴレーに「宗教教育がないのにどうやって道徳を授けるのか」と問われて答えられなかったことが、この本を書かせました。新渡戸の答えは、日本人の道徳は武士道という形で伝えられてきた、というものです。全十七章は、武士道の淵源(仏教・神道・儒教)から始まり、義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠節と徳目を一つずつ論じ、武士の教育、克己、切腹と敵討、刀、婦人の地位、武士道の感化、そして武士道の将来へと進みます。西洋の読者に向けて書かれているため、騎士道・古代ギリシア・聖書・シェイクスピアとの対比が絶えず引かれ、そのことがかえって日本側の輪郭を際立たせています。この本はセオドア・ルーズベルトが買って友人に配ったと伝えられ、ポーランド語・チェコ語ほか各国語に訳されました。日本理解の書として世界で読まれた一方で、武士道を過度に体系化したという批判も長く受けています。底本は『武士道』新渡戸稲造 著/桜井鴎村 訳、丁未出版社、明治四十一年(一九〇八)三月。NDLデジタルコレクション pid 758905。最初の邦訳です。この書も英語原著の翻訳で、原文欄に入るのは桜井鴎村の訳文です。よく読まれている矢内原忠雄訳は一九六一年没の訳者の権利が二〇三二年まで残るため使えません。師導では全十七章と序三本を百七十四の章句に収めました。底本七万七千五百九十三字に対して七十二・三パーセントで、この書だけ百パーセントに届いていません。理由は選り好みではなくOCRの傷です。底本は活字本ですが旧刊のためOCRの読めない字が残り、〓を含む単位と、孤立したラテン一字・記号の混入などで文意が追えない単位を章句から外しました。外した部分も全文コーパスには収めてあります(九十段・七万七千四百十二字)。校訂では、〓ではない傷を六十七箇所直しています。最も大きかったのは、この書で最も引かれる冒頭の一行が「1日本武士題は、之を表象する櫻花」と壊れていたことでした。〓だけを見ていては気づけない傷で、直すまで覆いは八・四パーセントしかありませんでした。学派は「処世」に置きました。師導では当初、百七十四の章句に収めていましたが、残りの本文を新たに六十四の章句に起こし、いまは二百三十八の章句で本文の全体を覆っています。底本は国立国会図書館のデジタル化資料の文字起こしで、読めなかった字(〓)や読み違いが残る箇所は、読み下しと訳で前後から推した字を( )に示しました。

人生を、一行の式にしてみた。
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