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武士道 / 処世
武士道の章句一覧
武士道(処世)の名句を、現代語訳と実践の解説つきで。全174句。
新渡戸稲造(一八六二〜一九三三)が一九〇〇年にアメリカで英語により刊行した Bushido: The Soul of Japan の、最初の邦訳です。ベルギーの法学者ド・ラヴレーに「宗教教育がないのにどうやって道徳を授けるのか」と問われて答えられなかったことが、この本を書かせました。新渡戸の答えは、日本人の道徳は武士道という形で伝えられてきた、というものです。全十七章は、武士道の淵源(仏教・神道・儒教)から始まり、義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠節と徳目を一つずつ論じ、武士の教育、克己、切腹と敵討、刀、婦人の地位、武士道の感化、そして武士道の将来へと進みます。西洋の読者に向けて書かれているため、騎士道・古代ギリシア・聖書・シェイクスピアとの対比が絶えず引かれ、そのことがかえって日本側の輪郭を際立たせています。この本はセオドア・ルーズベルトが買って友人に配ったと伝えられ、ポーランド語・チェコ語ほか各国語に訳されました。日本理解の書として世界で読まれた一方で、武士道を過度に体系化したという批判も長く受けています。底本は『武士道』新渡戸稲造 著/桜井鴎村 訳、丁未出版社、明治四十一年(一九〇八)三月。NDLデジタルコレクション pid 758905。最初の邦訳です。この書も英語原著の翻訳で、原文欄に入るのは桜井鴎村の訳文です。よく読まれている矢内原忠雄訳は一九六一年没の訳者の権利が二〇三二年まで残るため使えません。師導では全十七章と序三本を百七十四の章句に収めました。底本七万七千五百九十三字に対して七十二・三パーセントで、この書だけ百パーセントに届いていません。理由は選り好みではなくOCRの傷です。底本は活字本ですが旧刊のためOCRの読めない字が残り、〓を含む単位と、孤立したラテン一字・記号の混入などで文意が追えない単位を章句から外しました。外した部分も全文コーパスには収めてあります(九十段・七万七千四百十二字)。校訂では、〓ではない傷を六十七箇所直しています。最も大きかったのは、この書で最も引かれる冒頭の一行が「1日本武士題は、之を表象する櫻花」と壊れていたことでした。〓だけを見ていては気づけない傷で、直すまで覆いは八・四パーセントしかありませんでした。学派は「処世」に置きました。
上英文武士道論書・英文を以て武士道論を著す
上英文武士道論書・皇祖皇宗の遺訓を外邦に伝う
原序・宗教無くば徳育を奈何にする
原序・愛妻の問いが動機となる
原序・心に書かれたる律法を信ず
譯序・訳者と博士の因縁
譯序・幼児立夫の病中に成る
譯序・亡児立夫の霊に供う
第一章 武士道の倫理系・武士道は我国土に特生せる華
第一章 武士道の倫理系・マルクスが封建の活例と呼んだ
第一章 武士道の倫理系・本書の四つの問い
第一章 武士道の倫理系・武士道は騎士制度より深い
第一章 武士道の倫理系・武家法度は道徳を説かない
第一章 武士道の倫理系・さむらひは家来の意である
第一章 武士道の倫理系・懦夫弱輩は自から排斥せられ
第一章 武士道の倫理系・喧嘩なら堂々とやれ
第一章 武士道の倫理系・卑怯と未練は最も醜い蔑辞
第一章 武士道の倫理系・国家は戦争に生まれる
第二章 武士道の淵源・仏教の与えたるもの
第二章 武士道の淵源・神道の補ったもの
第二章 武士道の淵源・神道の鏡
第二章 武士道の淵源・国土は神と祖宗の霊の宿る聖廟
第二章 武士道の淵源・まつりごとは政事と祭事
第二章 武士道の淵源・良知は天神の光明なり
第二章 武士道の淵源・落穂を拾集して儀表を造る
第二章 武士道の淵源・十六世紀に最高度に発展した
第二章 武士道の淵源・其民は其山嶽の如し
第三章 正義・節義は人の体に骨あるが如し
第三章 正義・赤穂四十七士に義の一字を冠す
第三章 正義・義理は義しき道理
第三章 正義・義理は義務を謂うに外ならず
第三章 正義・義理は厳酷なる教師の如し
第四章 勇・敢爲堅忍の精神・義を為すは勇なり
第四章 勇・敢爲堅忍の精神・生くべき時に生き死すべき時に死す
第四章 勇・敢爲堅忍の精神・獅子その児を谷に擠す
第四章 勇・敢爲堅忍の精神・闇夜単身刑場に赴く
第四章 勇・敢爲堅忍の精神・大勇の士は沈着重厚なり
第四章 勇・敢爲堅忍の精神・かねて無き身と思い知らずば
第四章 勇・敢爲堅忍の精神・衣のたてはほころびにけり
第四章 勇・敢爲堅忍の精神・謙信が信玄に塩を送る
第四章 勇・敢爲堅忍の精神・我の公と争うは弓箭に在り
第五章 仁・愛不忍の心・仁は徳の王なり
第五章 仁・愛不忍の心・徳は本にして利は末
第五章 仁・愛不忍の心・国家人民の立てたる君なり
第五章 仁・愛不忍の心・義に過ぐれば固くなる
第五章 仁・愛不忍の心・最も剛毅なる者は最も柔和なり
第五章 仁・愛不忍の心・仁の不仁に勝つは水の火に勝つが如し
第五章 仁・愛不忍の心・窮鳥懐に入る
第五章 仁・愛不忍の心・アルカディアの音楽
第五章 仁・愛不忍の心・猛き武夫の心をも和ぐるは歌
第五章 仁・愛不忍の心・武夫の鶯きいて立ちにけり
第五章 仁・愛不忍の心・詩歌と音楽が慈悲を禁じ得ざらしむ
第六章 禮儀・礼の極意は愛に庶幾し
第六章 禮儀・絶えず移りゆく流行を追う愚
第六章 禮儀・優美とは動作の最も経済的なる方法
第六章 禮儀・礼道の要は心を練るにあり
第六章 禮儀・茶の湯は正念正覚の第一要件
第六章 禮儀・炎天下に傘を傾ける人
第六章 禮儀・予も亦た君と苦を分つ
第六章 禮儀・贈り物を軽んじる理由
第六章 禮儀・米人は物品を重んじ日本人は精神を重んず
第六章 禮儀・誠を語ると礼を守ると
第七章 至誠信實・礼に過ぐれば諂いとなる
第七章 至誠信實・虚言を吐くと礼を失すると
第七章 至誠信實・商業道徳は国家の体面上最醜の汚辱
第七章 至誠信實・人を盗と呼べば彼れ即ち盗をなさん
第七章 至誠信實・道義は同業者の間に止まる
第七章 至誠信實・武士が商業に転じて失敗する
第七章 至誠信實・富の道は名誉の道に非ず
第七章 至誠信實・正直は最良の政略なりや
第七章 至誠信實・独逸商人は二十年で正直を解した
第七章 至誠信實・正直と名誉
第八章 名譽・少年を教うるに先ず廉恥を
第八章 名譽・新井白石と小蛇の創
第八章 名譽・恥を知るは諸徳の原
第八章 名譽・蚤を告げた町人を斬る
第八章 名譽・ならぬ堪忍するが堪忍
第八章 名譽・我ら十三歳の時の又た有るべきか
第八章 名譽・忠節は封建道徳の柱梁なり
第九章 忠節・忠節は封建道徳の異彩
第九章 忠節・支那は孝を本とし日本は忠を本とす
第九章 忠節・寺子屋の身代わり
第九章 忠節・松王の首実検
第九章 忠節・忰は御役に立つたぞよ
第九章 忠節・己を愛する者を愛するは
第九章 忠節・忠と孝の衝突
第九章 忠節・二人の主に兼ね仕うることを得る
第九章 忠節・ソクラテスは生きては良心に従う
第九章 忠節・諫めて容れられざるとき
第十章 武士の教育・文学は消閑の娯楽として修む
第十章 武士の教育・武士の教育に欠けたる算数
第十章 武士の教育・金銭は糞土も啻ならず
第十章 武士の教育・金銭を賤しむ
第十章 武士の教育・武士道は黄白より胚胎する禍を免る
第十章 武士の教育・教育の最大目的は品性を確立する
第十章 武士の教育・精神上の勤労は価無きに非ず
第十章 武士の教育・師は克己心の活例なりき
第十一章 克己・喜怒色に現さず
第十一章 克己・停車場の沈黙
第十一章 克己・屏の後ろで病児の呼吸を数える
第十一章 克己・静かに秘かに成育を得しめよ
第十一章 克己・口開いて膓見ゆる柘榴かな
第十一章 克己・笑は心の平衡を得しむ
第十一章 克己・蜻蛉つり今日はどこまで
第十一章 克己・事に激すること速やかなるがゆえに
第十二章 切腹及び敵討・腹を切るは何ぞ其の不合理なる
第十二章 切腹及び敵討・最醜の死状も極めて荘高となる
第十二章 切腹及び敵討・霊魂は腹に宿る
第十二章 切腹及び敵討・腹部の語は勇気の義に用いらる
第十二章 切腹及び敵討・哲学者の始祖の死も半ば自殺
第十二章 切腹及び敵討・切腹は律法並に礼法の制度
第十二章 切腹及び敵討・ミットフォードの見た切腹
第十二章 切腹及び敵討・介錯とは英語に訳すべき文字なし
第十二章 切腹及び敵討・顔は糸一筋だも戦かず
第十二章 切腹及び敵討・一撃の下に首体たちまち処を異にす
第十二章 切腹及び敵討・八麿より先ず腹切れよ
第十二章 切腹及び敵討・生命は廉なりき
第十二章 切腹及び敵討・憂き事のなおこの上に積れかし
第十二章 切腹及び敵討・敵討もまた美点ありや
第十二章 切腹及び敵討・父の仇を報ずるは最も美しき
第十二章 切腹及び敵討・倶に天を戴かざるの仇
第十二章 切腹及び敵討・泉岳寺墓前の香華
第十二章 切腹及び敵討・切腹と敵討は理由を喪失した
第十二章 切腹及び敵討・数項の刑法明文が根絶せしめた
第十二章 切腹及び敵討・刀は武士の魂なり
第十三章 刀・武士の魂・五歳にして真剣を佩ぶ
第十三章 刀・武士の魂・漫に剣を携えず
第十三章 刀・武士の魂・刀匠の工場は至聖処なりき
第十三章 刀・武士の魂・威力と美趣と畏敬と恐懼
第十四章 婦人の教育と地位・妙の字は女と少より成る
第十四章 婦人の教育と地位・家庭的と勇婦的の二特色
第十四章 婦人の教育と地位・薙刀を学ぶ理由
第十四章 婦人の教育と地位・笄するに及びて懐剣を授く
第十四章 婦人の教育と地位・膝を縛して坐容を乱さず
第十四章 婦人の教育と地位・いざ入りてまし山の端の月
第十四章 婦人の教育と地位・芸能は家内の娯楽を助くる
第十四章 婦人の教育と地位・女となりては父の為にし
第十四章 婦人の教育と地位・木村重成の妻の遺書
第十四章 婦人の教育と地位・犠牲の精神は男女を問わず
第十四章 婦人の教育と地位・変革は反抗を俟たずして来る
第十四章 婦人の教育と地位・ギゾーかスペンサーか
第十四章 婦人の教育と地位・階級を降るに従い夫婦は均等に近し
第十四章 婦人の教育と地位・男女の地位を量る標準
第十四章 婦人の教育と地位・武士道は両本位なり
第十四章 婦人の教育と地位・母なるの故を以て跪く
第十四章 婦人の教育と地位・己が配偶を貶称する
第十四章 婦人の教育と地位・善悪の分水点を義務に置く
第十四章 婦人の教育と地位・莫逆の交遊
第十四章 婦人の教育と地位・男子の為に肌を蔽わるるは
第十四章 婦人の教育と地位・ダビデとヨナタン
第十五章 武士道の感化・武士道は国民生涯の平地に崛起せる山陵
第十五章 武士道の感化・過去の日本は武士の賜なり
第十五章 武士道の感化・男達・侠客
第十五章 武士道の感化・桜は毒を蓄えず刃を潜めず
第十五章 武士道の感化・大和魂は斯花と開謝を同じくする
第十六章 武士道の命脈・脆弱なる精神は称するに足らず
第十六章 武士道の命脈・諸邦の偉力ある人物を結合する要素
第十六章 武士道の命脈・七百年に蓄積したる動量
第十六章 武士道の命脈・新時代を形成する勢力たるべし
第十六章 武士道の命脈・吾人を刺励したるは純粋簡易の武士道
第十六章 武士道の命脈・日本の改新は全く自生した
第十六章 武士道の命脈・廉恥の観念こそ最強の動機
第十六章 武士道の命脈・日本人の欠点もまた武士道に存す
第十六章 武士道の命脈・形而上哲学思想に乏しき
第十六章 武士道の命脈・彼は武士道最後の零片なり
第十六章 武士道の命脈・己の最善を他の最悪に比す
第十六章 武士道の命脈・武士道の日は既に数えられたり
第十七章 武士道の將來・武士の教訓に抗する勢力
第十七章 武士道の將來・シヴァリーは即ち階級精神なり
第十七章 武士道の將來・人は単に他の臣僕たらずして公民となる
第十七章 武士道の將來・廃刀令が鳴り送りたるもの
第十七章 武士道の將來・武士道は煙れる葦の如し
第十七章 武士道の將來・譬えば桜花の如し
第十七章 武士道の將來・その香ゆかしく山路より漂う
古典を、あなたの毎日に活かす。
名句の現代語訳とやさしい解説を、あなたの学びに。師導で古典をはじめましょう。
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