武道初心集 / 処世
武道初心集(処世)の名句を、現代語訳と実践の解説つきで。全84句。
江戸時代の武士・兵法家の大道寺友山(一六三九〜一七三〇)が、晩年に著した武士の心得書です。上巻・中巻・下巻に分かれ、各篇は「武士心得のため仍如件」で結ばれます。冒頭の総論は、正月元日の雑煮の餅を祝う朝から大晦日の夕べまで、死を常に心にあてよと説き、その覚悟が忠孝の道にかなうとします。同時代の『葉隠』と並べて読まれることがありますが、本書の中心は死の覚悟そのものより、太平の世の中・下級武士が日々どう暮らし、どう奉公するかにあります。孝行や馬術、倹約、家作、友の選び方、旅行中の用心、主君への奉公、役人の心得、臨終の覚悟まで、こうすると失敗するという実例を細かく挙げるのが特徴です。組織で働く人が、上司への報告や金銭、人付き合いの失敗を避ける実務書としても読めます。本書は国立国会図書館デジタルコレクション所蔵の『武士道叢書 上巻』(一九〇六)の本文を底本とし、旧字体・歴史的仮名遣いのまま、篇を段に分けて章句にしています。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
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