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夜船閑話 / 禅

夜船閑話の章句一覧

夜船閑話(禅)の名句を、現代語訳と実践の解説つきで。全55句。

臨済宗中興の祖とされる白隠慧鶴(一六八五〜一七六八)が、宝暦七年(一七五七)に刊行した書です。書名は「夜船の閑話」、夜舟の乗り合い客の無駄話という意味で、白川夜船(知ったかぶり)に掛けた洒落だとも言われます。扱っているのは、修行に打ち込みすぎて心身を壊した「禅病」の治し方です。白隠自身が若いころ、この病に苦しみました。悟ったと思い込んだあと、それを持続できずに寝食を削って自分を追い込み、ひと月もしないうちに「心火逆上し、肺金焦枯して、双脚氷雪の底に浸すが如く、両耳渓声の間を行くが如し」。不安、疲労、多汗、涙目、幻覚。名医を訪ねても薬は効かない。そこで京の白河の山中に住む隠者、白幽子を訪ね、内観の法を授けられる——というのが本文の筋です。白幽は実在の人物ですが、白隠が訪ねたとされる年にはすでに亡くなっていたという指摘もあり、教えを伝えるための物語として書かれた面があります。白幽の診断は「観理度に過ぎ、進修節を失して、終に此の重症を発す」、つまり考え詰めすぎです。処方は、頭に上った気を下腹部と足の裏へ降ろすこと。寝る前に両脚を伸ばし、「我が此の気海丹田、総に是我が本来の面目」と繰り返し念じる内観の法。そして、鴨の卵ほどの柔らかい酥(バターのような乳製品)が頭の上で溶け、肩から胸、腹、足の裏へと流れ落ちていく様子を思い描く軟酥の法。いまのリラクゼーションの技法とよく似ています。この書には、経営に響く一節もあります。「蓋し生を養うことは国を守るが如し」。上に立つ者が心を下の民に向ければ国は富み、上で好き勝手をすれば賢人は去り国は滅びる。人の体も同じで、気が上に偏ればすべてが枯れていく。そして白幽は、健康を目的にすることさえ戒めます。八百歳まで生きても智慧がなければ「一箇頑空無智の守屍鬼」にすぎない、と。白隠はこの書を天才のためではなく、「癡鈍予が如く、労病予に類する」者のために書いたと結んでいます。底本は龍吟社版『夜船閑話』(『白隠和尚全集』からの抜刷)で、宝暦七年の自筆刻本を取った版です。証人は『禅門法語全集』第六篇、森江書店版『遠羅天釜 附・夜船閑話』、熊谷逸仙『詳注夜船閑話』(明治四十五年)の翻刻の三点。底本の字が証人のどれとも一致せず、証人の二点以上が同じ別の字を持つ箇所を機械で拾い、一件ずつ決めました。証人三点は流布本の系統で、底本と表記が違う(こと/事、是/是れ)ため、表記と底本の異文は直していません。師導では一巻本にあたる序と本文を五十五の章句に収め、本文八千六百八十二字の百パーセントを覆いました。二巻本だけにある巻之下(小島侯に宛てた治国の書簡)は、保護期間の満了した版で証人が一点しか立たないため収めていません。学派は「禅」に置いています。

『夜船閑話』を学ぶ道

かいつまんで学ぶか、全部読み通すか。どちらからでも入れます。

通読 夜船閑話・全句通読 全55句を、10回に分けて順に読み通す 全10回
序
本文
『人生の方程式』の表紙

人生を、一行の式にしてみた。

志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。

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