夜船閑話 / 本文
人身もまた然り、至人は常に心氣をして下に充たしむ。心氣下に充つる則は、七凶內に動くことなく、四邪また外より窺ふこと能はず。營衞充ち、心神健なり。口終に藥餌の甘酸を知らず、身終に鍼灸の痛痒を受けず。
新字:人身もまた然り、至人は常に心気をして下に充たしむ。心気下に充つる則は、七凶内に動くことなく、四邪また外より窺ふこと能はず。営衛充ち、心神健なり。口終に薬餌の甘酸を知らず、身終に鍼灸の痛痒を受けず。
書き下し
人身もまた然り、至人は常に心気をして下に充たしむ。心気下に充つる則は、七凶内に動くことなく、四邪また外より窺ふこと能はず。営衛充ち、心神健なり。口終に薬餌の甘酸を知らず、身終に鍼灸の痛痒を受けず。
現代語訳
人の身体もまた同じである。道を極めた人は、常に心の気を下に満たしている。心の気が下に満ちていれば、喜怒哀楽などの七つの感情が内側で乱れ動くことはなく、風寒暑湿の四つの邪気もまた外から入り込むことができない。体を守る気と養う血が満ち、心も精神も健やかである。口はついに薬の甘さも酸っぱさも知らず、体はついに鍼や灸の痛みもかゆみも受けることがない。
解説
国の比喩を人の体に戻し、心の気を下に満たすことの効果を述べる。七凶は喜、怒、憂、思、悲、恐、驚の七情、四邪は外から体を損なう邪気を指す。心の気が下に落ち着いていれば、感情に振り回されず、外からの影響にも強くなる。薬も鍼灸も要らないという結びは誇張を含むが、日々の心の置き方が最良の予防になるという考えは、今日の予防医療やセルフケアの発想とも響き合っている。
この章句が説くこと
心気丹田感情予防至人養生
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