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六祖壇経 / 禅

六祖壇経の章句一覧

六祖壇経(禅)の名句を、現代語訳と実践の解説つきで。全32句。

禅宗の第六祖・慧能(六三八〜七一三)の説法と伝記を、弟子の法海が記録したものです。仏の言葉ではないのに「経」と呼ばれる、中国仏教で唯一の書物です。慧能は嶺南の貧しい家に生まれ、薪を売って母を養い、字も読めませんでした。客が誦していた『金剛経』の一句を聞いて発心し、五祖弘忍のもとを訪ねて八ヶ月の米つきの後に法を継ぎ、その後は猟師にまぎれて十五年を過ごしてから世に出ます。冒頭に置かれた「菩提の自性は、本来清浄なり」の一句が全篇を貫きます。悟りはもともと具わっているのだから、段階を踏んで得るものではない——のちに頓悟と呼ばれる立場です。神秀の「身は是れ菩提樹、心は明鏡台の如し」に対して慧能が返した「本来無一物」の四句、旗と風の論争に割って入った「仁者の心動くなり」、追手に投げかけた「善を思わず、悪を思わず、正にその時、那箇か是れ本来の面目」——禅語として今日まで生きている言葉の多くが、この書に出ます。教えの綱領は無念・無相・無住の三語で、坐禅も「外は一切の善悪の境界に心念起こらざるを坐と名づく」と、姿勢ではなく心のあり方として定義し直されます。日本の臨済・曹洞の両宗はいずれも慧能の系統から分かれており、その意味で日本の禅の出発点にあたる一書です。師導では維基文庫の原文(全十品)を底本とし、簡体字の別本『六祖大師法宝壇経』と照合したうえで、三十二の章句を選んで収めています。底本は行由品がやや簡略な系統で、別本にあって底本にない短い叙述が四箇所ありますが、宗宝本の要所は揃っていることを確認しています。

行由品第一
般若品第二
疑問品第三
定慧品第四
坐禅品第五
懺悔品第六
機縁品第七
頓漸品第八
護法品第九
付嘱品第十

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