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秘本玉くしげ / 国学

秘本玉くしげの章句一覧

秘本玉くしげ(国学)の名句を、現代語訳と実践の解説つきで。全118句。

本居宣長が紀州藩主・徳川治貞に献じた政治建言の書です。天明七年(一七八七)ごろの成立。公開用に書かれた『玉くしげ』の続編にあたり、こちらは藩主だけに見せる前提で、当時の政治の実態に踏みこんで具体的に論じています。国学者としての宣長を知る人ほど、この書の内容には驚くかもしれません。扱われるのは、判断の質、格式の肥大、年貢の重さ、百姓一揆、貨幣の流通、新法の是非、賄賂、訴訟の遅延、刑罰と冤罪——ほとんどが実務の話です。なかでも一揆論は徹底しており、「いづれも下の非はなくして、皆上の非なるより起れり」と言い切り、処刑される首謀者が身代わりであることを上も知りながら「定法だに立ばよき」として済ませる実態を暴き、「此方よりきびしくあしらふは、以後又かの方よりも、いよいよきびしくかかれと教ふるやうの道理」と、取り締まりの強化が相手の激化を招く構造を指摘します。「身分を重重敷するは、奢りとは別の事の樣なれ共、是即大なる奢り也」「十に六七はみな省きてもよき事のみ也」といった組織論も、そのまま今日に通じます。唐の太宗『帝範』や『貞観政要』と並べて読める、日本側の帝王学の一冊です。底本は国立国会図書館蔵の吉川弘文館版『本居宣長全集』第六(大正十五年)で、校訂者の保護期間は満了しています。原本は句読点のない木活字版のため、本文全三万五千余字から二十四箇所・約六千三百字を抜き出し、句読点を補って収めました。字は底本のまま一字も変えておらず、句読点を除くと底本と完全に一致することを検証しています。抜粋と章題は本サイトの便宜的なもので、原典にはありません。師導では当初、要所を選んで二十四の章句に収めていましたが、残りの本文を新たに九十四の章句に起こし、いまは百十八の章句で上下二巻の全体を覆っています。底本の文字起こしに残っていた読み違い(「など」が「なご」となるなど)は文脈で直し、直した字はすべて記録に残しています。

『秘本玉くしげ』を学ぶ道

かいつまんで学ぶか、全部読み通すか。どちらからでも入れます。

通読 秘本玉くしげ・全句通読 全118句を、20回に分けて順に読み通す 全20回
上 献言の志
上 一度御目に
上 通俗の平話
上 愚意の許し
上 料簡の四段
上 儒者かたぎ
上 理屈どおりにゆかぬ
上 改めるたびに害
上 私智を恃む
上 唐土の新法
上 旧きに依る
上 聖人の道の根本
上 漢学に惑うな
上 本書の組み立て
上 迂遠を侮るな
上 重々しすぎる身分
上 気づかぬ過分
上 身分の奢り
上 勝手逼迫の因
上 倹約の的外れ
上 役人が増える
上 大切にしすぎる害
上 十に六七
上 甲乙丙丁の役人
上 行列の人数
上 江戸詰の人数
上 定まれる禄
上 収納十倍でも足らず
上 武士に農作を
上 筋骨を丈夫に
上 年貢の由来
上 守護地頭と年貢
上 戦国のままの年貢
上 由来を忘れた武士
上 百姓あはれ
上 半減はかなわぬ
上 年貢を増すな
上 上の恵み
上 取り上げに飽かず
上 村が衰える
上 源を濁して流れを
上 徒党と強訴
上 役人も重く罰す
上 一揆は上の非
上 恥辱と思わぬ上
上 偽の張本人
上 竹槍と飛道具
上 厳しくすれば
上 町人の奢り
上 質素は続かず
上 商人の友つぶれ
上 無益の物の費え
上 天下と一国
上 便利が出費を生む
上 富は富商に集まる
上 貧富の堺
上 富を散じて救う
上 富人の帰服
上 救ふ者を賞す
上 御用金と仕送り
上 分限相応
上 倹約と悋嗇
上 奢りは法で止まらず
上 少しづつ質素へ
上 下は上にならふ
下 金銀の多さを知らず
下 金銀の多寡
下 金銀の忙しさ
下 遊民は国の損
下 金銀便利の弊
下 正物で取引
下 害と見えぬ害
下 そろそろと押へる
下 時世の勢
下 新法は起こすな
下 御勝手の逼迫
下 家中の禄
下 減禄の心得
下 収納のくせ
下 物言へぬ御前
下 書物では知れぬ
下 否と言へぬ政道
下 過ちを咎めず
下 私の切腹を禁ず
下 政務は家老から
下 役替えで消える善政
下 見て見ぬふり
下 互に目附役
下 賄賂は人情
下 賄賂の蔓延
下 手抜きと賄
下 賄賂の損得
下 上下は遠し
下 使う者を罰す
下 訴訟は早く
下 権門の威
下 刑はゆるく
下 法の名ばかり
下 古い法は立ておく
下 上の信なき命令
下 御勝手方の商人心
下 金策の功
下 無益の扶持
下 世襲の芸の者
下 華法の武術
下 織豊の軍に学ぶ
下 唐土は大国ならず
下 明の援軍十万
下 蔚山の籠城
下 唐びいきの儒者
下 朝廷を畏れる
下 官人に非礼なく
下 神社の荒廃
下 式内社への参詣
下 村の産土神
下 神事は削らず
下 神事は楽しく
下 根本の心がけ
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