方丈記 / 処世
方丈記(処世)の名句を、現代語訳と実践の解説つきで。全19句。
『方丈記』は、鴨長明(一一五五頃〜一二一六)が建暦二年(一二一二)に、京都郊外の日野の外山の方丈の庵で書いた随筆です。冒頭の「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず」で知られ、『徒然草』『枕草子』とあわせて三大随筆と呼ばれます。前半は、人とすみかの無常と、自分が見聞した安元の大火・治承の辻風・福原遷都・養和の飢饉・元暦の大地震を記し、後半は、自分の生い立ちと出家後の草庵の暮らしを語って、閑寂への執着もまた障りではないかと自問して終わります。長明は下鴨神社の禰宜の家に生まれ、望んだ神職の道に進めず出家したと伝わります。底本は青空文庫の『方丈記』(旧字旧仮名)です。十九の章句に分け、学派は「処世」に置いています。災いと変転のなかで、何にすがり何を手放すかを、組織の変化の場面にも引き寄せて読めます。

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