維摩経 / 法供養品第十三(5)
佛告天帝。王子月蓋從藥王佛。聞如是法得柔順忍。即解寶衣嚴身之具。以供養佛白佛言。世尊。如來滅後我當行法供養守護正法。願以威神加哀建立。令我得降魔怨修菩薩行。佛知其深心所念。而記之曰。汝於末後守護法城。天帝。時王子月蓋見法清淨。聞佛授記以信出家。修集善法精進不久。得五神通逮菩薩道。得陀羅尼無斷辯才。於佛滅後以其所得神通總持辯才之力。滿十小劫。藥王如來所轉法輪隨而分布。月蓋比丘以守護法勤行精進。即於此身化百萬億人。於阿耨多羅三藐三菩提立不退轉。十四那由他人深發聲聞辟支佛心。無量眾生得生天上。天帝。時王寶蓋豈異人乎。今現得佛號寶炎如來。其王千子即賢劫中千佛是也。從迦羅鳩孫駄為始得佛。最後如來號曰樓至。月蓋比丘即我身是。如是天帝。當知此要。以法供養於諸供養為上。為最第一無比。是故天帝。當以法之供養供養於佛。
新字:仏告天帝。王子月蓋従薬王仏。聞如是法得柔順忍。即解宝衣厳身之具。以供養仏白仏言。世尊。如来滅後我当行法供養守護正法。願以威神加哀建立。令我得降魔怨修菩薩行。仏知其深心所念。而記之曰。汝於末後守護法城。天帝。時王子月蓋見法清浄。聞仏授記以信出家。修集善法精進不久。得五神通逮菩薩道。得陀羅尼無断弁才。於仏滅後以其所得神通総持弁才之力。満十小劫。薬王如来所転法輪随而分布。月蓋比丘以守護法勤行精進。即於此身化百万億人。於阿耨多羅三藐三菩提立不退転。十四那由他人深発声聞辟支仏心。無量衆生得生天上。天帝。時王宝蓋豈異人乎。今現得仏号宝炎如来。其王千子即賢劫中千仏是也。従迦羅鳩孫駄為始得仏。最後如来号曰楼至。月蓋比丘即我身是。如是天帝。当知此要。以法供養於諸供養為上。為最第一無比。是故天帝。当以法之供養供養於仏。
書き下し
仏、天帝に告げたまわく、王子月蓋、薬王仏より是くの如き法を聞きて柔順忍を得たり。即ち宝衣・厳身の具を解きて以て仏に供養し、仏に白して言わく、世尊、如来の滅後に、我れ当に法の供養を行じ、正法を守護すべし。願わくは威神を以て加哀し建立したまえ。我をして魔怨を降し、菩薩の行を修することを得しめたまえ。仏、其の深心の念う所を知りて、之に記して曰く、汝、末後に於いて法城を守護せん。天帝、時に王子月蓋、法の清浄なるを見、仏の授記を聞きて、信を以て出家し、善法を修集して精進し、久しからずして五神通を得、菩薩の道に逮び、陀羅尼・無断の弁才を得たり。仏の滅後に、其の得る所の神通・総持・弁才の力を以て、十小劫を満たし、薬王如来の転ずる所の法輪、随いて分布す。月蓋比丘、法を守護するを以て勤行精進し、即ち此の身に於いて百万億の人を化して、阿耨多羅三藐三菩提に於いて不退転に立たしむ。十四那由他の人、深く声聞・辟支仏の心を発す。無量の衆生、天上に生ずることを得たり。天帝、時の王宝蓋は、豈に異人ならんや。今現に仏と成るを得て、号を宝炎如来と曰う。其の王の千子は、即ち賢劫の中の千仏是れなり。迦羅鳩孫駄より始めと為して仏を得、最後の如来は号を楼至と曰う。月蓋比丘は即ち我が身是れなり。是くの如し、天帝。当に此の要を知るべし。法を以て供養すること、諸供養に於いて上と為し、最第一にして無比なり。是の故に天帝、当に法の供養を以て仏を供養すべし。
現代語訳
仏は天帝に告げました。「王子月蓋は、薬王仏からこのような法を聞いて、柔順忍を得た。すぐに宝の衣や身を飾る品々を解いて仏に供養し、仏に申し上げた。世尊、如来の滅後に、私は法の供養を行い、正しい教えを守護します。どうか威神の力で哀れみを加え、支えてください。私が魔の怨敵を降し、菩薩の行を修めることができますように、と。仏は彼の深い心の願いを知って、予言して言った。あなたは末の世において、法の城を守護するだろう、と。天帝よ、そのとき王子月蓋は、法の清らかさを見て、仏の予言を聞き、信じる心から出家し、善い法を修め集めて精進し、まもなく五つの神通を得て菩薩の道に及び、陀羅尼と尽きることのない弁才を得た。仏の滅後、その得た神通、総持、弁才の力で、十小劫のあいだ、薬王如来が転じた法輪に従ってそれを広めた。月蓋比丘は法を守護して勤め励み、この身のまま百万億の人を教え導いて、無上の悟りに退かない位に立たせた。十四那由他の人は、深く声聞と辟支仏の心を起こした。無量の衆生は天上に生まれることができた。天帝よ、そのときの宝蓋王は、他の人であろうか。今、現に仏となり、宝炎如来と号している。その千人の王子は、賢劫の千仏である。迦羅鳩孫駄から始まって仏となり、最後の如来は楼至と号する。月蓋比丘は、すなわち私自身である。このように、天帝よ、この要点を知りなさい。法によって供養することは、あらゆる供養のうちで最上であり、第一であって比べるものがない。だから天帝よ、法の供養によって仏を供養しなさい。」
解説

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維摩経・法供養品第十三(3)仏、天帝に告げたまわく、過去無量阿僧祇劫の時、世に仏有り、号して薬王如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊と曰う。世界を大荘厳と名づけ、劫を荘厳と曰う。仏の寿は二十小劫、其の声聞僧は三十六億那由他、菩薩僧は十二億有り。天帝、是の時、転輪聖王有り、名を宝蓋と曰う。七宝具足して四天下を主る。王に千子有り、端正勇健にして能く怨敵を伏す。爾の時、宝蓋、其の眷属と薬王如来を供養し、諸の安んずる所を施すこと五劫を満たす。五劫を過ぎ已りて、其の千子に告ぐ、汝等も亦当に我が如く深心を以て仏を供養すべし。是に於いて千子、父王の命を受けて、薬王如来を供養すること、復た五劫を満たし、一切安んずるを施す。其の王の一子、名を月蓋と曰う。独り坐して思惟す、寧ろ供養の此に殊過する者有らんやと。仏の神力を以て、空中に天有りて曰く、善男子、法の供養は諸の供養に勝れり。即ち問う、何をか法の供養と謂う。天の曰く、汝、往きて薬王如来に問うべし、当に広く汝が為に法の供養を説くべし。即時に月蓋王子、薬王如来に行詣し、仏足に稽首し、却きて一面に住し、仏に白して言わく、世尊、諸の供養の中に法供養は勝れり。云何が法供養と為す。仏の言わく、善男子、法供養とは、諸仏の説く所の深経、一切世間の信じ難く受け難く、微妙にして見難く、清浄にして染無く、但だ分別思惟の得る所に非ず、菩薩の法蔵に摂せらるる所なり。
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