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山鹿語類 / 士道附錄・先生御僕之警戒

僕從之病。不可疎。速招醫。備湯藥。巡察詳之。令其伍代看病。及嚴凍。則設綿被紙帳。病愈則復其初。巡省而不可令私之。因其病。或遺親戚之宅。然猶發監士憐之。且察其實。凡僕從之疾病。多在勞役。故盛暑極寒風濕之節。在時其使役。

新字:僕従之病。不可疎。速招医。備湯薬。巡察詳之。令其伍代看病。及厳凍。則設綿被紙帳。病愈則復其初。巡省而不可令私之。因其病。或遺親戚之宅。然猶発監士憐之。且察其実。凡僕従之疾病。多在労役。故盛暑極寒風湿之節。在時其使役。

書き下し

僕従の病は疎かにすべからず。速やかに医を招き、湯薬を備へ、巡察して之を詳らかにし、其の伍をして代はるがはる看病せしむ。厳凍に及べば、則ち綿被紙帳を設け、病愈ゆれば則ち其の初めに復す。巡省して之を私せしむべからず。其の病に因りて、或いは親戚の宅に遺るも、然れども猶ほ監士を発して之を憐れみ、且つ其の実を察す。凡そ僕従の疾病は、多く労役に在り。故に盛暑極寒風湿の節は、其の使役を時にするに在り。

現代語訳

召使いの病気をおろそかにしてはならない。すぐに医者を呼び、煎じ薬を用意し、見回って様子を詳しく確かめ、同じ組の者に交代で看病させる。厳しい寒さの時には、綿入れの夜具や紙の帳を備えてやり、病気が治れば元のとおりに戻させる。見回って確かめ、それを私物にさせてはならない。病気のために親戚の家に下がらせる場合でも、なお監督役を遣わしていたわり、あわせてその実情を確かめる。およそ召使いの病気は多く労働から起こる。だから真夏や厳冬、風や湿気の多い時節には、使い方を時節に合わせることが大切である。

解説

召使いが病んだときの手当てを細かく定める。医者と薬、組の者による交代の看病、寒中の寝具の貸し出し、親戚の家に下げた後も監士を遣わして見舞わせる配慮まで行き届いている。貸した寝具を回収して私物化させないという管理も忘れない。そして病の多くは労役から来るから、酷暑や厳寒の時節には使い方を加減せよと根本の原因に立ち返る。働く人の健康を本人任せにせず、病の手当てと働かせ方の見直しを主の責任とする考えは、今日の労務管理にも通じる。

この章句が説くこと

家僕看病労役仁家政健康

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