山鹿語類 / 士道附錄・先生御僕之警戒
衣服之制。示家禮。正其制裁。不可用異樣。令別褻服禮服。可禁過奢。爲僕隷設井。利其勞役。潔其邊。勿令飮惡水。汲水之家交巡察。可糾其制。改其破損。厠及不淨捨。考遠近。時其掃灑。其使役也。以時具計彼勞佚。好行小惠。則彼慣而求逸。守休必有時。唯實其腹。而勞其躰。則無他之求。
新字:衣服之制。示家礼。正其制裁。不可用異様。令別褻服礼服。可禁過奢。為僕隷設井。利其労役。潔其辺。勿令飲悪水。汲水之家交巡察。可糾其制。改其破損。厠及不浄捨。考遠近。時其掃灑。其使役也。以時具計彼労佚。好行小恵。則彼慣而求逸。守休必有時。唯実其腹。而労其体。則無他之求。
書き下し
衣服の制は、家礼を示し、其の制裁を正し、異様を用ふべからず。褻服礼服を別たしめ、過奢を禁ずべし。僕隷の為に井を設け、其の労役を利し、其の辺を潔くし、悪水を飲ましむること勿れ。汲水の家交々巡察し、其の制を糾し、其の破損を改むべし。厠及び不浄捨は、遠近を考へ、其の掃灑を時にす。其の使役するや、時を以て具さに彼の労佚を計る。好んで小恵を行へば、則ち彼慣れて逸を求む。休みを守るに必ず時有り。唯だ其の腹を実たして其の体を労すれば、則ち他の求め無し。
現代語訳
衣服の決まりは、家の礼法を示して仕立てを正し、風変わりなものを用いさせてはならない。ふだん着と礼服を区別させ、贅沢が過ぎるのを禁じるべきである。召使いのために井戸を設けて、その労働の便をはかり、井戸の周りを清潔にし、悪い水を飲ませてはならない。水を汲む家々が交代で見回り、使い方の決まりを正し、壊れたところを直させるべきである。厠や汚物の捨て場は、遠い近いを考えて置き、時を決めて掃除させる。召使いを使うときは、時に応じて彼らの骨折りと休みを詳しく見計らう。小さな恩恵をやたらに施すと、彼らは慣れて楽をしたがるようになる。休みを取らせるには必ず定まった時がある。ただ腹を満たしてやり、体をしっかり働かせれば、ほかに求めることはなくなる。
解説
この章句が説くこと
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