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山鹿語類 / 士道附錄・先生御僕之警戒

僕隷暇日群居而放言。樂其樂。切不可禁之。唯在戒犯大禁。博奕逸樂之禁。皆通制也。世或因佳辰令節。其日相許而令行之。是令彼不義機以助長也。彼機一動。則相續而不能止。尤在愼其初。其飮食若狂。亦因其時放之。亦可也。一張一弛之道也。

新字:僕隷暇日群居而放言。楽其楽。切不可禁之。唯在戒犯大禁。博奕逸楽之禁。皆通制也。世或因佳辰令節。其日相許而令行之。是令彼不義機以助長也。彼機一動。則相続而不能止。尤在慎其初。其飲食若狂。亦因其時放之。亦可也。一張一弛之道也。

書き下し

僕隷暇日に群居して放言し、其の楽しみを楽しむは、切に之を禁ずべからず。唯だ大禁を犯すを戒むるに在り。博奕逸楽の禁は、皆通制なり。世或いは佳辰令節に因りて、其の日相許して之を行はしむ。是れ彼をして不義の機を以て助長せしむるなり。彼の機一たび動けば、則ち相続きて止む能はず。尤も其の初めを慎むに在り。其の飲食狂ふが若きも、亦其の時に因りて之を放つも、亦可なり。一張一弛の道なり。

現代語訳

召使いが休みの日に集まって気ままにしゃべり、自分たちの楽しみを楽しむのは、決して禁じてはならない。ただ大きな禁令を犯すことを戒めればよい。博打や遊興の禁止は、どこでも通じる決まりである。世間では、めでたい日や節句にかこつけて、その日だけは許して博打などをさせることがある。これは不義のきっかけを与えて助長させることである。いったんそのきっかけが動けば、次々に続いて止められなくなる。とりわけその初めを慎むことが肝要である。飲み食いで狂ったように羽目を外すのも、その時節によっては許してやってよい。これが一張一弛(張ったり緩めたりする)の道である。

解説

休日の召使いが集まって気ままに語り楽しむことは禁じるなと言いつつ、博打のような大禁は祝いの日でも例外を許すなと線を引く。一度許した例外はきっかけとなって止まらなくなるから、初めを慎めという。他方、飲み食いで羽目を外すのは時によって許してよいとし、『礼記』雑記下の「一張一弛」で結ぶ。締めるところと緩めるところを分けることが人を使う要諦だという教えは、職場の懇親の場や規則の例外運用を考えるときにも役に立つ。

この章句が説くこと

家僕一張一弛禁令家政節度慎初

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