師導古典を学びたいすべての人に

尉繚子 / 制談

如此,雖戰勝而國益弱,得地而國益貧,由國中之制弊矣。

新字:如此,雖戦勝而国益弱,得地而国益貧,由国中之制弊矣。

書き下し

此くの如くんば、戦ひ勝つと雖も国益々弱く、地を得るも国益々貧しきは、国中の制弊るるに由るなり。

現代語訳

このようであれば、たとえ戦に勝っても国はますます弱くなり、土地を得ても国はますます貧しくなる。それは国の中の制度が破綻しているからである。

解説

制談篇の結びの一句である。前の部分では、国内の制度を整えず、他国の援軍や口先の策に頼る国の姿が語られていた。そういう国は、戦に勝っても土地を得ても、かえって弱く貧しくなると断じる。勝敗や領土という目に見える成果より、それを支える国内の制度こそが国力の本体だという尉繚子の一貫した考えである。戦国時代には、勝ち続けながら疲弊して滅んだ国が少なくなかった。今の組織でも、売上や規模が伸びているのに現場が疲弊し、利益が残らないことがある。成長の数字に目を奪われる前に、それを生み出す仕組みが健全かどうかを問うべきだという警告として読める。

関連する章句

古典の入門書『人生の教科書』の表紙

人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。

古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。

本の中身を見る
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)+師導1か月=700円 本を見る