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修身要領 / 第二十条

博愛の情は、同類の人間に対するに止まる可らず。禽獣を虐待し又は無益の殺生を為すが如き、人の戒む可き所なり。

書き下し

博愛の情は、同類の人間に対するにとどまるべからず。禽獣を虐待し、または無益の殺生を為すが如き、人の戒むべき所なり。

現代語訳

博愛の気持ちは、同じ人間に向けるだけにとどまってはいけません。鳥や獣を虐待したり、無駄に命を奪ったりすることは、人が戒めるべきことです。

解説

前の条で述べた博愛を、人間だけでなく生き物にまで広げ、動物の虐待や無益な殺生を戒めた条です。明治の道徳綱要のなかでこうした項目が置かれていることは、注目してよい点です。思いやりは相手を選んで使い分けるものではなく、その人の性質そのものとして表れる、という見方がうかがえます。現代の職場でも、立場の弱い相手や、反論できない相手への振る舞いに人柄が出ます。見返りのない対象にどう接するかを問う条として読めます。
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この章句が説くこと

博愛禽獣虐待無益の殺生戒め思いやり

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