修身要領 / 第十九条
己れを愛するの情を拡めて他人に及ぼし、其疾苦を軽減し其福利を増進するに勉むるは、博愛の行為にして、人間の美徳なり。
書き下し
己れを愛するの情を拡めて他人に及ぼし、その疾苦を軽減しその福利を増進するに勉むるは、博愛の行為にして、人間の美徳なり。
現代語訳
自分を愛する気持ちを広げて他人にまで及ぼし、その人の病や苦しみを軽くし、幸福や利益を増すように努めることは、博愛の行いであり、人間の美しい徳です。
解説
自分を大切にする気持ちを他人へ押し広げ、その苦しみを減らし幸せを増すよう努めることを、博愛と呼んで美徳とした条です。自愛を否定せず、それを出発点にして他者へ広げる筋道が特徴です。独立自尊の人は自分を守るだけで終わらず、周囲にも目を向ける、という流れで読めます。職場でも、自分の仕事を大切にする人ほど、同僚の困りごとに気づく余裕を持てます。まず自分を整え、その力を人の役に立てる。支援や配慮を組織の習慣にするうえで、示唆に富む順序です。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
博愛自愛疾苦福利美徳他者への配慮
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