孟子 / 盡心章句上
孟子曰、以佚道使民、雖勞不怨。以生道殺民、雖死不怨殺者。
新字:孟子曰、以佚道使民、雖労不怨。以生道殺民、雖死不怨殺者。
書き下し
孟子曰く、「佚道を以て民を使えば、勞すと雖も怨みず。生道を以て民を殺せば、死すと雖も殺す者を怨みず。」
現代語訳
孟子は言った。 「民を安楽にしてやりたいと思う心で民を使えば、その勞役がつらくとも、民は怨みに思わない。民の生存を守るために、悪人を殺したとしても、民は主君は怨まない。」
解説
組織のリーダーが部下に困難な仕事を任せる際、その根底に相手への思いやりや組織全体の利益を考える心があれば、部下は不満を抱くことなく力を尽くしてくれます。厳しい決断を下す場合でも、それが皆を守るための正当な理由に基づいていると理解されれば、信頼関係が崩れることはありません。家庭や職場において、相手に負担を強いるようなお願いをする時は、自分の利己的な動機ではなく、全体の幸福を目指す誠実な思いを伝えることが大切です。
この章句が説くこと
思いやり信頼関係リーダーシップ誠実さ
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孟子・離婁章句上孟子曰く、「桀紂の天下を失うや、其の民を失えばなり。其の民失う者は、其の心を失えばなり。天下を得るに道有り。其の民を得れば、斯に天下を得。其の民を得るに道有り。其の心を得れば、斯に民を得。其の心を得るに道有り。欲する所は之を與え之を聚め、惡む所は施す勿きのみ。民の仁に歸するや、猶ほ水の下きに就き、獸の壙に走るがごときなり。故に淵の為に魚を敺(かる)る者は、獺なり。叢の為に爵を敺る者は、鸇(セン)なり。湯・武の為に民を敺る者は、桀と紂となり。今天下の君に仁を好む者有れば、則ち諸侯皆之が為に敺らん。王たること無からんことを欲すと雖も、得可からざるのみ。今の王たらんと欲する者は、猶ほ七年の病に三年の艾を求むるがごときなり。苟も畜えざるを為さば、終身得ず。苟も仁に志さずんば、終身憂辱して、以て死亡に陥らん。詩に云う、『其れ何ぞ能く淑からん。載ち胥及に溺る。』此の謂なり。」
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論語・里仁篇子曰わく、参よ、わが道は一以てこれを貫く。曾子曰く、唯。子出づ。門人問いて曰く、何の謂いぞや。曾子曰く、夫子の道は忠恕のみ。
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孟子・公孫丑章句上孟子曰く、「人皆人に忍びざるの心有り。先王、人に忍びざるの心有り、斯に人に忍びざるの政有り。人に忍びざるの心を以て、人に忍びざるの政を行わば、天下を治むること、之を掌上に運らす可し。人皆人に忍びざるの心有りと謂う所以の者は、今、人乍(たちまち)ち孺子の將に井に入らんとするを見れば、皆怵惕惻隱の心有り。交わりを孺子の父母に内るる所以に非ざるなり。譽をᰰ黨朋友に要むる所以に非ざるなり。其の聲を惡んで然るに非ざるなり。是に由りて之を觀れば、惻隱の心無きは、人に非ざるなり。羞惡の心無きは、人に非ざるなり。辭讓の心無きは、人に非ざるなり。是非の心無きは、人に非ざるなり。惻隱の心は、仁の端なり。羞惡の心は、義の端なり。辭讓の心は、禮の端なり。是非の心は、智の端なり。人の是の四端有るや、猶ほ其の四體有るがごときなり。是の四端有りて、而して自ら能わざると謂う者は、自ら賊う者なり。其の君能わずと謂う者は、其の君を賊う者なり。凡そ我に四端有る者は、皆擴して之を充たすことを知る。火の始めて然え、泉の始めて達するが若し。苟くも能く之を充たさば、以て四海を保んずるに足る。苟くも之を充たさざれば、以て父母に事うるに足らず。」
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孟子・盡心章句上孟子曰く、「其の為さざる所を為すこと無く、其の欲せざる所を欲すること無し。此の如きのみ。」