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朱子家訓 / 見富貴而生諂容者

見富貴而生諂容者,最可恥, 遇貧窮而作驕態者,賤莫甚。

書き下し

富貴を見て諂容を生ずる者は、最も恥ずべし。 貧窮に遇いて驕態を作す者は、賤しきこと甚だしきは莫し。

現代語訳

富や身分のある人を見て、へつらった顔つきになる者は、何よりも恥ずかしいことです。 貧しく困っている人に出会って、おごり高ぶった態度をとる者は、これ以上いやしいことはありません。

解説

この条は、相手の地位や財力によって態度を変えることを、上と下の両方向から戒めています。権力者にはへつらい、弱い立場の人には威張る。二つは同じ根から出た振る舞いで、人を見て自分の値打ちを決めてしまう心の癖です。作者の朱用純は明末清初の儒者で、乱世を生きた実感がこの言葉の背景にあったと考えられます。現代の職場でも、役員の前と部下の前とで別人のようになる人は信頼を失います。立場の上下にかかわらず同じ礼を尽くせるかどうかが、その人の器を静かに映し出します。

この章句が説くこと

富貴諂容貧窮驕態恥賤

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