春秋左氏伝 / 昭公十三年 邦家の基
將在今矣。自日中以爭。至于昏。晉人許之。既盟。子大叔咎之。曰。諸侯若討。其可瀆乎。子產曰。晉政多門。貳偷之不暇。何暇討國。不競亦陵。何國之為。公不與盟。晉人執季孫意如。以幕蒙之。使狄人守之。司鐸射懷錦奉壺飲冰。以蒲伏焉。守者御之。乃與之錦而入。晉人以平子歸。子服湫從。子產歸。未至。聞子皮卒。哭且曰。吾已無為為善矣。唯夫子知我。仲尼謂子產於是行也。足以為國基矣。詩曰。樂只君子。邦家之基。子產。君子之求樂者也。且曰。合諸侯。藝貢事。禮也。鮮虞人聞晉師之悉起也。而不警邊。且不脩備。晉荀吳自著雍以上軍侵鮮虞。及中人。驅衝競。大獲而歸。
新字:将在今矣。自日中以争。至于昏。晋人許之。既盟。子大叔咎之。曰。諸侯若討。其可瀆乎。子産曰。晋政多門。貳偸之不暇。何暇討国。不競亦陵。何国之為。公不与盟。晋人執季孫意如。以幕蒙之。使狄人守之。司鐸射懐錦奉壺飲冰。以蒲伏焉。守者御之。乃与之錦而入。晋人以平子帰。子服湫従。子産帰。未至。聞子皮卒。哭且曰。吾已無為為善矣。唯夫子知我。仲尼謂子産於是行也。足以為国基矣。詩曰。楽只君子。邦家之基。子産。君子之求楽者也。且曰。合諸侯。芸貢事。礼也。鮮虞人聞晋師之悉起也。而不警辺。且不脩備。晋荀呉自著雍以上軍侵鮮虞。及中人。駆衝競。大獲而帰。
書き下し
將に今に在らんとす」と。日中より以って爭ひ、昏に至る。晉人之を許す。既に盟ひて、子大叔之を咎めて曰く、「諸侯若し討たば、其れ瀆す可けんや」と。子產曰く、「晉の政門多く、貳偷すること暇あらず、何ぞ國を討つに暇あらん。競はざれば亦た陵がる、何の國か之れ為さん」と。公盟に與らず。晉人季孫意如を執へ、幕を以って之を蒙ひ、狄人をして之を守らしむ。司鐸射錦を懷き壺飲冰を奉じて、以って蒲伏す。守る者之を御ぐ。乃ち之に錦を與へて入る。晉人平子を以って歸る。子服湫從ふ。子產歸り、未だ至らずして、子皮の卒するを聞き、哭して且つ曰く、「吾已んぬるかな、善を為すを為す無し。唯だ夫子のみ我を知る」と。仲尼子產を謂ふ、「是の行に於けるや、以って國の基と為すに足れり。詩に曰く、『樂只の君子、邦家の基』と。子產は、君子の樂しみを求むる者なり」と。且つ曰く、「諸侯を合し、貢事を藝るは、禮なり」と。鮮虞人晉師の悉く起つを聞けども、邊を警めず、且つ備へを脩めず。晉の荀吳著雍より上軍を以って鮮虞を侵し、中人に及び、衝を驅りて競ひ、大いに獲て歸る。
現代語訳
今ここで決まるのです」。子産は正午から争い続け、日暮れに至った。晋の人々はついにこれを認めた。盟約が終わると、子大叔は子産をとがめて言った。「もし諸侯が鄭を討ったら、軽く扱ってよいものでしょうか」。子産は言った。「晋の政治は多くの門から出ていて、互いに二心を抱き、目先の安逸をむさぼるのに忙しく、国を討つ暇などない。国は競い合わなければ、かえって侮られる。それでどうして国と言えようか」。魯の昭公は盟約に加わらなかった。晋の人々は季孫意如(平子)を捕らえ、幕で覆って、狄人に見張らせた。魯の司鐸射は懐に錦を入れ、壺に入れた冷たい飲み物を捧げ持って、腹ばいになって近づいた。見張りが止めたので、錦を与えて中に入った。晋の人々は平子を連れて帰国した。子服湫(恵伯)が付き従った。子産は帰国の途中、まだ着かないうちに子皮が亡くなったと聞き、声をあげて泣いて言った。「私はもうおしまいだ。善いことをしても、それを為す甲斐がない。ただあの方だけが私を分かってくれていた」。仲尼(孔子)は子産について言った。「この会盟での振る舞いは、国の基となるに十分である。『詩経』に『楽しき君子は、国家の基』とある。子産は、君子として楽しみを求めた人である」。さらに言った。「諸侯を会合させて、貢ぎ物の限度を定めたのは、礼にかなっている」。鮮虞の人々は、晋の軍がすべて出動したと聞いても、国境を警戒せず、備えも整えなかった。晋の荀呉は著雍から上軍を率いて鮮虞に侵入し、中人まで達し、衝車を駆って競って攻め、多くの戦利品を得て帰った。
解説
この章句が説くこと
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論語・八佾篇子、太廟に入り、事毎に問う。或曰く、『誰か鄒人の子を礼を知ると謂うや、太廟に入りて事毎に問う。』子これを聞きて曰く、『是れ礼なり。』
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論語・八佾篇子曰く、『夏の礼、吾能く之を言う。杞は徵すに足らず。殷の礼、吾能く之を言う。宋は徵すに足らず。文献足らざる故なり。足らば、則ち吾能く之を徵せん。』
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論語・学而篇有子曰く、「礼の用は和を貴しと為す。先王の道も斯を美と為す。小大之に由れども、行われざる所有り。和を知りて和すれども、礼を以て之を節せざれば、亦行う可からざるなり。」
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論語・八佾篇孔子季氏を謂う、「八佾庭に舞わす。是れをも忍ぶ可くんば、孰れをか忍ぶ可からざらん。」
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論語・八佾篇子曰く、君に事えて礼を尽くせば、人以て諂いと為すなり。
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論語・八佾篇林放礼の本を問う。子曰く、「大なるかな問いや。礼は其の奢らんよりは、寧ろ倹せよ。喪は其の易めんよりは、寧ろ戚めよ。」
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