春秋左氏伝 / 襄公十三年 行人何の罪かある
鄭良霄。大宰石蓖。猶在楚。石蓖言於子囊曰。先王卜征五年。而歲習其祥。祥習則行。不習則增。脩德而改卜。今楚實不競。行人何罪。止鄭一卿。以除其偪。使睦而疾楚。以固於晉焉。用之使歸。而廢其使。怨其君以疾其大夫。而相牽引也。不猶愈乎。楚人歸之。
新字:鄭良霄。大宰石蓖。猶在楚。石蓖言於子嚢曰。先王卜征五年。而歳習其祥。祥習則行。不習則增。脩徳而改卜。今楚実不競。行人何罪。止鄭一卿。以除其偪。使睦而疾楚。以固於晋焉。用之使帰。而廃其使。怨其君以疾其大夫。而相牽引也。不猶愈乎。楚人帰之。
書き下し
鄭の良霄・大宰石蓖、猶ほ楚に在り。石蓖、子囊に言ひて曰く、「先王は征を卜すること五年、而して歲ごとに其の祥を習(かさ)ぬ。祥習なれば則ち行ひ、習ならざれば則ち增す。德を脩めて卜を改む。今、楚實に競はず。行人何の罪かあらん。鄭の一卿を止めて、以て其の偪を除き、睦みて楚を疾ましめ、以て晉に固からしむ。焉んぞ之を用ゐん。歸らしめて其の使を廢せば、其の君を怨み以て其の大夫を疾みて、相牽引せん。猶ほ愈らずや」と。楚人之を歸す。
現代語訳
鄭の良霄と大宰の石蓖は、まだ楚に拘留されていた。石蓖は子囊に言った。「先王は、征伐について五年前から占い、毎年その吉兆が重ねて出るかどうかを確かめました。吉兆が重ねて出れば実行し、重ねて出なければさらに徳を増し修めて、改めて占い直しました。いま楚は実際に力で晋と競えなくなっています。使者に何の罪がありましょう。鄭の卿の一人をここに留めておけば、鄭にとっては邪魔者がいなくなって君臣が睦み合い、楚を憎んで、ますます晋に固く付くことになります。それで楚に何の役に立ちましょう。むしろ帰国させて、使者としての役目を果たせなかったことにすれば、彼はその君を恨み、大夫たちを憎んで、互いに足を引っ張り合うでしょう。そのほうがまだましではありませんか」。楚の人々は二人を帰国させた。
解説
この章句が説くこと
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