春秋左氏伝 / 襄公十年 向戌、偪陽を辞す
群臣安矣。其何貺如之。若專賜臣。是臣興諸侯以自封也。其何罪大焉。敢以死請。乃予宋公。宋公享晉侯于楚丘。請以桑林。荀罃辭。荀偃。士匄。曰。諸侯宋魯。於是觀禮。魯有禘樂。賓祭用之。宋以桑林享君。不亦可乎。舞師題以旌夏。晉侯懼而退。入于房。去旌。卒享而還。及著雍。疾。卜。桑林見。荀偃。士匄。欲奔請禱焉。荀罃不可曰。我辭禮矣。彼則以之。猶有鬼神。於彼加之。晉侯有間。以偪陽子歸。獻于武宮。謂之夷俘。偪陽。妘姓也。使周內史選其族嗣。納諸霍人。禮也。師歸。孟獻子以秦堇父為右。生秦丕茲。事仲尼。
新字:群臣安矣。其何貺如之。若専賜臣。是臣興諸侯以自封也。其何罪大焉。敢以死請。乃予宋公。宋公享晋侯于楚丘。請以桑林。荀罃辞。荀偃。士匄。曰。諸侯宋魯。於是観礼。魯有禘楽。賓祭用之。宋以桑林享君。不亦可乎。舞師題以旌夏。晋侯懼而退。入于房。去旌。卒享而還。及著雍。疾。卜。桑林見。荀偃。士匄。欲奔請祷焉。荀罃不可曰。我辞礼矣。彼則以之。猶有鬼神。於彼加之。晋侯有間。以偪陽子帰。献于武宮。謂之夷俘。偪陽。妘姓也。使周内史選其族嗣。納諸霍人。礼也。師帰。孟献子以秦堇父為右。生秦丕茲。事仲尼。
書き下し
群臣安んぜん。其れ何の貺(たまもの)か之に如かん。若し專ら臣に賜はば、是れ臣、諸侯を興して以て自ら封ずるなり。其れ何の罪か焉より大ならん。敢へて死を以て請ふ」と。乃ち宋公に予(あた)ふ。宋公、晉侯を楚丘に享し、請ふに桑林を以てす。荀罃辭す。荀偃・士匄曰く、「諸侯は宋・魯、是に於て禮を觀る。魯に禘樂有り、賓祭に之を用ゐる。宋、桑林を以て君を享するは、亦た可ならずや」と。舞師、題するに旌夏を以てす。晉侯懼れて退き、房に入る。旌を去りて、享を卒へて還る。著雍に及びて疾む。卜するに、桑林見(あら)はる。荀偃・士匄、奔りて禱を請はんと欲す。荀罃可(き)かずして曰く、「我は禮を辭せり、彼は則ち之を以てす。猶ほ鬼神有らば、彼に於て之を加へん」と。晉侯間(い)ゆる有り。偪陽子を以て歸り、武宮に獻じ、之を夷俘と謂ふ。偪陽は妘姓なり。周の內史をして其の族嗣を選ばしめ、諸を霍人に納る。禮なり。師歸る。孟獻子、秦堇父を以て右と為す。秦丕茲を生む。仲尼に事ふ。
現代語訳
臣下たちも安心いたしましょう。これにまさる賜り物がありましょうか。もし私一人にお与えになるのなら、それは私が諸侯を動かして自分の領地を得たことになります。これより大きな罪がありましょうか。死を賭してお願い申し上げます」。そこで偪陽は宋の平公に与えられた。宋の平公は晋の悼公を楚丘で饗応し、桑林の舞(殷の天子の楽舞)でもてなしたいと申し出た。荀罃は辞退した。荀偃と士匄は言った。「諸侯の中で宋と魯には、古の礼を見ることができます。魯には禘の楽(天子の祭祀の楽)があって、賓客の接待や大祭に用いています。宋が桑林の舞で君をもてなすのも、よいではありませんか」。舞の長が旌夏(大きな旗)を掲げて舞人の先頭に立てた。悼公は恐れて退き、脇の部屋に入った。旗を取り除かせてから、饗宴を終えて帰った。著雍まで来たところで病気になった。占うと、桑林の神の祟りが現れた。荀偃と士匄は宋に急いで戻り、祈祷を願おうとした。荀罃は許さずに言った。「我々は礼を辞退したのに、彼らはそれを用いたのだ。もし鬼神がいるのなら、その咎は宋のほうに加えられるだろう」。悼公の病は癒えた。晋は偪陽の君を連れて帰り、武宮(武公の廟)に献じて、これを夷俘(異民族の捕虜)と称した。偪陽は妘姓の国である。周の内史に命じてその一族の後継ぎを選ばせ、霍の地に住まわせて祭祀を絶やさないようにした。礼にかなっている。軍が帰国した。孟献子は秦堇父を自分の車右とした。秦堇父は秦丕茲をもうけ、秦丕茲は仲尼(孔子)に仕えた。
解説
この章句が説くこと
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論語・八佾篇子、太廟に入り、事毎に問う。或曰く、『誰か鄒人の子を礼を知ると謂うや、太廟に入りて事毎に問う。』子これを聞きて曰く、『是れ礼なり。』
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論語・八佾篇子曰く、『夏の礼、吾能く之を言う。杞は徵すに足らず。殷の礼、吾能く之を言う。宋は徵すに足らず。文献足らざる故なり。足らば、則ち吾能く之を徵せん。』
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