春秋繁露 / 『春秋繁露』深察名號第三十五・是非を測るものさしは名
欲審曲直、莫如引繩;欲審是非、莫如引名;名之審於是非也、猶繩之審於曲直也。詰其名實、觀其離合、則是非之情不可以相讕已。
新字:欲審曲直、莫如引縄;欲審是非、莫如引名;名之審於是非也、猶縄之審於曲直也。詰其名実、観其離合、則是非之情不可以相讕已。
書き下し
曲直を審らかにせんと欲すれば、縄を引くに如くは莫し。是非を審らかにせんと欲すれば、名を引くに如くは莫し。名の是非を審らかにするは、猶お縄の曲直を審らかにするがごとし。其の名実を詰り、其の離合を観れば、則ち是非の情は以て相讕るべからず。
現代語訳
曲がっているか真っ直ぐかをはっきりさせたいなら、墨縄を引くのが一番です。正しいか誤りかをはっきりさせたいなら、名を引き合いに出すのが一番です。名が是非を明らかにするのは、墨縄が曲直を明らかにするのと同じです。その名と実を問いただし、両者が合っているかずれているかを見れば、是非の実情は偽りようがありません。
解説
物事の是非を判断するときは、言葉の定義と実態を突き合わせるのがよい、という論です。大工が墨縄で曲がりを測るように、名という基準を当てれば、実がそれに合っているかが分かります。会議や議論で話が噛み合わないとき、同じ言葉を違う意味で使っていることがよくあります。役職名や成果の定義が曖昧なまま評価すれば、不満が残ります。まず言葉の中身を揃える。この単純な作業が、判断を公正にする近道だと言えます。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
名実是非曲直縄正名離合
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