春秋繁露 / 『春秋繁露』玉英第四・義を妨げるのは利である
凡人之性、莫不善義、然而不能義者、利敗之也;故君子終日言不及利、欲以勿言愧之而已、愧之以塞其源也。夫處位動風化者、徒言利之名爾、猶惡之、況求利乎!故天王使人求賻求金、皆為大惡而書。
新字:凡人之性、莫不善義、然而不能義者、利敗之也;故君子終日言不及利、欲以勿言愧之而已、愧之以塞其源也。夫処位動風化者、徒言利之名爾、猶悪之、況求利乎!故天王使人求賻求金、皆為大悪而書。
書き下し
凡そ人の性は、義を善しとせざる莫し。然れども義なる能わざる者は、利の之を敗ればなり。故に君子は終日言うこと利に及ばず、言わざるを以て之を愧じしめんと欲するのみ。之を愧じしめて以て其の源を塞ぐなり。夫れ位に処りて風化を動かす者は、徒に利の名を言うのみにても、猶お之を悪む。況んや利を求むるをや。故に天王、人をして賻を求め金を求めしむるは、皆大悪と為して書す。
現代語訳
およそ人の性は、義を善いと思わないものはありません。それでも義を行えない者がいるのは、利がそれを損なうからです。ですから君子は一日中、利を口にしません。言わないことで人を恥じ入らせ、利の源を塞ごうとするだけです。位にあって風化を動かす者は、ただ利の名を口にするだけでも憎まれます。まして利を求めるのはなおさらです。そのため、天王が人を遣わして葬祭の贈り物や金を求めさせたことは、いずれも大きな悪として書き記されたのです。
解説
人は誰しも義を善いと感じるのに、義を行えないのは利に負けるからだ、と述べる箇所です。だから君子は日ごろ利を口にせず、言わないことで人を恥じ入らせ、利の源を塞ぐのだとします。位にある者が利の名を口にするだけでも悪いのに、まして求めるのは言うまでもない、と続けます。前後は魯の君が魚を見に行くとして実は利を求めた事件への批判です。経営者や管理職の立場で言えば、上が利を語れば下は利で動き、組織の風が変わります。数字を追う場面でも、上に立つ者の言葉が現場の価値観を方向づけることを意識する手がかりになります。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
義と利君子風化愧じる源を塞ぐ天王
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