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尚書 / 說命上

后克聖,臣不命其承,疇敢不祗若王之休命!」

書き下し

后克く聖なれば、臣命ぜずとも其れ承く、疇(たれ)か敢て王の休命に祗(つつし)み若(したが)はざらん。」

現代語訳

君主がよく聖明であれば、臣下は命じられなくとも進んでその意を受けて仕える。誰が王の立派な命令を謹んで従わずにいられようか。」

解説

傅説が武丁の任命に答えた言葉の結びである。直前には「木は縄に従へば則ち正しく、后は諫に従へば則ち聖なり」という名句があり、本章句はそれを受けて、君主が諫めを聞き入れて聖明であれば、臣下は命令されずとも自ら進んで仕えると述べる。命令で人を動かすより、上に立つ者の姿勢が部下の自発性を引き出すという考え方であり、後世の儒家が説く徳治の典型的な表現となった。部下が指示を待つばかりだと嘆く前に、自分が人の意見を聞く人間であるかを振り返らせる言葉として読める。本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。

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