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尚書 / 太甲中

以速戾于厥躬。

新字:以速戻于厥躬。

書き下し

以て戻を厥の躬に速(まね)く。

現代語訳

そうして罪をわが身に招いてしまった。

解説

改心した太甲が、自らの過ちを伊尹に告白する言葉の一部である。直前で太甲は「欲は度を敗り、縦は礼を敗る」と述べている。欲望は節度を壊し、放縦は礼を壊すことを知らずに振る舞った結果、罪を自分の身に招いたというのである。この後に「天の作せる孽は猶違くべし、自ら作せる孽は逭るべからず」という名句が続き、天災は避けられても、自ら招いた災いからは逃れられないと太甲は語る。自分の失敗を振り返るとき、外に理由を探す前に、自分のどんな欲や気の緩みが招いたのかを見つめることが、同じ過ちを繰り返さない第一歩である。本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。

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