新書 / 脩政語上
顓頊曰:「功莫美於去惡而爲善,罪莫大於去善而爲惡。故非吾善善而已矣,善緣善也;非惡惡而已也,惡緣惡也。吾日慎一日,其此已也。」帝嚳曰:「緣道者之辭而與道已,緣巧者之事而學爲巧已,行仁者之操而與爲仁已。」故節仁之器以修其財,而身專其美矣。故上緣黃帝之道而明之,學帝顓頊之道而行之,而天下亦平矣。帝嚳曰:「德莫高於博愛人,而政莫高於博利人。故政莫大於信,治莫大於仁,吾慎此而矣。」
新字:顓頊曰:「功莫美於去悪而為善,罪莫大於去善而為悪。故非吾善善而已矣,善縁善也;非悪悪而已也,悪縁悪也。吾日慎一日,其此已也。」帝嚳曰:「縁道者之辞而与道已,縁巧者之事而学為巧已,行仁者之操而与為仁已。」故節仁之器以修其財,而身専其美矣。故上縁黄帝之道而明之,学帝顓頊之道而行之,而天下亦平矣。帝嚳曰:「徳莫高於博愛人,而政莫高於博利人。故政莫大於信,治莫大於仁,吾慎此而矣。」
書き下し
顓頊曰く、「功は悪を去りて善を為すより美なるは莫く、罪は善を去りて悪を為すより大なるは莫し。故に吾の善を善とするのみに非ず、善は善に縁るなり。悪を悪とするのみに非ず、悪は悪に縁るなり。吾日に慎むこと一日にす、其れ此れのみ」と。帝嚳曰く、「道ある者の辞に縁りて道と与にして已む。巧なる者の事に縁りて学びて巧を為して已む。仁を行う者の操に縁りて与に仁を為して已む」と。故に仁の器を節して以て其の財を修め、身は専ら其の美を有す。故に上は黄帝の道に縁りて之を明らかにし、帝顓頊の道を学びて之を行いて、天下も亦平らぐ。帝嚳曰く、「徳は人を博く愛するより高きは莫く、政は人を博く利するより高きは莫し。故に政は信より大なるは莫く、治は仁より大なるは莫し。吾は此を慎むのみ」と。
現代語訳
顓頊は言いました。「功は、悪を去って善をなすほど美しいものはなく、罪は、善を去って悪をなすほど大きいものはない。私は善を善とするだけでなく、善は善に縁って広がるものである。悪を悪とするだけでなく、悪は悪に縁って広がるものである。私は日ごとに慎むことを一日ごとに重ねる。ただそれだけである」と。帝嚳は言いました。「道ある者の言葉に縁って道と共に歩み、それで足りる。巧みな者の仕事に縁って学び、巧みになって、それで足りる。仁を行う者の操に縁って、共に仁を行い、それで足りる」と。そこで、仁の器を整えてその財を修めると、身はもっぱらその美を得ます。上は黄帝の道に縁ってそれを明らかにし、帝顓頊の道を学んでそれを行い、天下もまた平らぎました。帝嚳は言いました。「徳は人を広く愛することより高いものはなく、政は人を広く利することより高いものはない。だから政は信より大きいものはなく、治は仁より大きいものはない。私はこれを慎むだけである」と。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『格言聯璧』悖凶類・何を苦しみて必ず惡を為す使し惡を為して父母之を愛し、兄弟之を悅び、子孫之を榮とし、宗族鄉黨之を敬信せば、此の如くにして惡を為すは、可なり。 惡を為せば則ち父母之を怒り、兄弟之を怨み、子孫之を羞ぢ、宗族鄉黨之を賤しみ惡む、何を苦しみて必ず惡を為す。
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『格言聯璧』悖凶類・奢を以て福有りと為す奢を以て福有りと為し、殺を以て祿有りと為し、淫を以て緣有りと為し、詐を以て謀有りと為し、貪を以て為す有りと為し、吝を以て守る有りと為し、爭を以て氣有りと為し、嗔を以て威有りと為し、賭を以て技有りと為し、訟を以て才有りと為す。
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『格言聯璧』悖凶類・鬼神も亦た陰かに之を相く善を為すの人は、獨り其の宗族親戚之を愛し、朋友鄉黨之を敬ふのみに非ず、鬼神と雖も亦た陰かに之を相く。 惡を為すの人は、獨り其の宗族親戚之に叛き、朋友鄉黨之を怨むのみに非ず、鬼神と雖も亦た陰かに之を殛す。
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『関聖帝君覚世真経』第四段・善悪両途、禍福攸に分かる神明鑒察して、毫髪も紊れず。善悪両途、禍福攸に分かる。善を行へば福報あり、悪を作せば禍臨む。我れ斯の語を作す、人の奉行せんことを願ふ。言は浅近なりと雖も、大いに身心に益あり。
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『初学訓』巻之五一尚書に、善をすれば、天より百の祥を降し、不善をすれば、百の禍を降し給ふといへり。又、善悪のむくい、影の形に随ひ、響の音に応ずるが如く、必ず其しるし有ることを、聖人説き給ふ。又、天道は善に福し、淫に禍すといへり。天より、善人には福をあたへ、悪人には禍し給ふなり。易にも、積善の家には、必ず余慶あり、積不善の家には必ず余殃ありといへり。久しく善をつめる家にはさいはひ多く、久しく悪をつめる家には禍多しといふ意なり。是、天道の常理なることを説き給ふ。是皆、聖人のをしへなれば、いつはり違あるべからず。必ず其しるしあり、疑ふべからず。又古語に、天道は好還といへり。天道は、善人に幸し悪人に禍し給ふ道理にて、善悪ともに、必ず其報を好み給ふを、かへすことを好むといへり。
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