呻吟語 / 内篇・修身・惡を為すに勉強無く、善を為すに自然無し
為惡再沒個勉強底,為善再沒個自然底。學者勘破此念頭,寧不愧奮?
新字:為悪再没個勉強底,為善再没個自然底。学者勘破此念頭,寧不愧奮?
書き下し
惡を為すには再び個の勉強底沒く、善を為すには再び個の自然底沒し。學者此の念頭を勘破せば、寧ぞ愧ぢ奮はざらんや。
現代語訳
悪をなすときに無理をしている者はおらず、善をなすときに自然にしている者はいません。学ぶ者がこの心の動きを見破ったなら、どうして恥じ入り奮い立たずにいられるでしょうか。
解説
悪は自然に出て、善は努力しないと出ない。この非対称を一行で突きます。自分の心の傾きがどちらを向いているかが、これで分かってしまいます。前に出てきた、自然になすのが第一等の動機だという段と合わせると、善が自然に出るところまで行っていない自覚を突きつけられる形になります。心の傾きがどちらを向いているか、これで分かってしまいます。前の段の動機の四段と合わせて読むと、いっそう厳しく響きます。
この章句が説くこと
善悪自然努力非対称自覚
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