新書 / 勸學
今夫子之達佚乎老聃,而諸子之材避榮跦,而無千里之遠、重繭之患。親與巨賢連席而坐,對膝相視,從容談語,無問不應,是夫降大命以達吾德也。吾聞之曰:時難得而易失也。學者勉之乎!天祿不重。
新字:今夫子之達佚乎老聃,而諸子之材避栄跦,而無千里之遠、重繭之患。親与巨賢連席而坐,対膝相視,従容談語,無問不応,是夫降大命以達吾徳也。吾聞之曰:時難得而易失也。学者勉之乎!天禄不重。
書き下し
今夫子の達は老聃より佚れ、而して諸子の材は榮跦に避けず、而して千里の遠き、重繭の患い無し。親しく巨賢と席を連ねて坐し、膝を対して相視、従容談語し、問えば応ぜざる無し。是れ夫れ大命を降して以て吾が徳を達するなり。吾之を聞く、曰く、時は得難くして失い易し、と。学ぶ者之を勉めよ。天禄は重ねず。
現代語訳
いま先生の通達ぶりは老聃を超え、諸君の才能も榮跦に劣らず、しかも千里の遠さや、幾重ものたこのような苦労はありません。親しく大賢と席を並べて座り、膝を突き合わせて見つめあい、ゆったり語りあい、問えば答えが返らないことはありません。これは大いなる命令を降して、私の徳を通じさせるものです。私はこう聞いています。時は得がたく失いやすい、と。学ぶ者はこれに励みなさい。天の恵みは二度と重ねて与えられません。
解説
前段を受けて、いまの学びの環境がいかに恵まれているかを述べて、弟子を励ます短い結びの段です。南榮跦は千里を歩き、足に幾重ものたこを作って老聃に会いましたが、いまの弟子たちは大賢と同じ席に座って、膝を突き合わせて質問できる、という対比です。「時は得難くして失い易し」は、機会が貴重だという一般的な戒めです。「天禄は重ねず」とも言い、恵まれた環境は繰り返し与えられるものではないと説きます。現代の職場でも、身近に良い上司や先輩、書物や研修の機会があること自体が、すでに恵まれた条件です。その環境を当たり前と思わず、質問する機会を逃さないことが、成長の差になります。
この章句が説くこと
勧学時機会師質問新書
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