新書 / 宗首
黃帝曰:「日中必𤑒,操刀必割。」今令此道順,而全安甚易;弗肯早爲,已乃墮骨肉之屬而抗剄之,豈有異秦之季世乎!且謂天何?權不甚奇而數制人,豈可得也!夫以天子之位,用天下之力,乘今之時,因天子助,尚憚以危爲安,以亂爲治;假設陛下居齊桓之處,將不合諸侯匡天下乎?至此則陛下誤甚矣。時且失矣,心竊踊躍,離今春難爲已。天傾,時傾,足力傾,能孰視而弗肯理以傾時之失,豈不靡哉!可以良天下而稱,特以爲此籍也。竊爲陛下痛之,甚在上幸少留計焉。
新字:黄帝曰:「日中必𤑒,操刀必割。」今令此道順,而全安甚易;弗肯早為,已乃堕骨肉之属而抗剄之,豈有異秦之季世乎!且謂天何?権不甚奇而数制人,豈可得也!夫以天子之位,用天下之力,乗今之時,因天子助,尚憚以危為安,以乱為治;仮設陛下居斉桓之処,将不合諸侯匡天下乎?至此則陛下誤甚矣。時且失矣,心窃踊躍,離今春難為已。天傾,時傾,足力傾,能孰視而弗肯理以傾時之失,豈不靡哉!可以良天下而称,特以為此籍也。窃為陛下痛之,甚在上幸少留計焉。
書き下し
黄帝曰く、「日中すれば必ず𤑒し、刀を操れば必ず割れ」と。今此の道をして順ならしめば、全安甚だ易し。肯んじて早く為さず、已にして乃ち骨肉の属を堕して之を抗剄するは、豈に秦の季世に異なる有らんや。且つ天を何とか謂わん。権甚だ奇ならずして数しば人を制するは、豈に得可けんや。夫れ天子の位を以て、天下の力を用い、今の時に乗じ、天子の助けに因りて、尚お危うきを以て安きと為し、乱を以て治と為すを憚る。仮設し陛下斉桓の処に居らば、将た諸侯を合し天下を匡さざらんや。此に至れば則ち陛下の誤り甚だし。時且に失われんとす。心竊かに踊躍す、今春を離るれば已を為し難し。天傾き、時傾き、足力傾く。能く孰く視て、而も傾く時の失を理むるを肯んぜざるは、豈に靡しからずや。以て天下を良くすと称す可きは、特だ此を以て籍と為すなり。竊かに陛下の為に之を痛む、甚だ上の幸いに少しく計を留めんことに在り。
現代語訳
黄帝は言いました。「日が中天に上れば必ず乾かし、刀を握れば必ず切れ」と。今この道を順当に行えば、完全な安定は極めて容易です。それなのに早く為そうとせず、やがて肉親を損ない、これを持ち上げて首を切るというのは、秦の末世と何が違うでしょうか。まして天をなんと言えばよいでしょうか。権勢が大して特別でもないのに、しばしば人を制しようとしても、どうしてできましょうか。天子の位にあり、天下の力を用い、いまの時に乗じ、天子の助けによってさえ、危うきを安らぎにし、乱を治に変えることをためらうのです。もし陛下が斉の桓公の立場におられたなら、諸侯を集め天下を正すことをなさらないでしょうか。ここに至って、陛下の誤りは甚だしいのです。時はまさに失われようとしています。心ひそかに躍る思いですが、今春を離れれば、為すことは難しくなります。天が傾き、時が傾き、足の力も傾いています。よく見ていながら、傾く時の失敗を整えようとなさらないのは、なんと情けないことでしょうか。天下を良くしたと称えられるのは、ただこれを拠り所とするからです。ひそかに陛下のためにこれを痛み、どうか上が少しお心を留めて考えてくださるように願います。ただし文中には意味の取りにくい箇所があります。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『新書』勸學今夫子の達は老聃より佚れ、而して諸子の材は榮跦に避けず、而して千里の遠き、重繭の患い無し。親しく巨賢と席を連ねて坐し、膝を対して相視、従容談語し、問えば応ぜざる無し。是れ夫れ大命を降して以て吾が徳を達するなり。吾之を聞く、曰く、時は得難くして失い易し、と。学ぶ者之を勉めよ。天禄は重ねず。
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『管子』乘馬時の事に處るや精なり、藏めて舍く可からざるなり。故に曰く、今日為さざれば、明日貨を亡うと。昔の日已に往きて來たらざるなり。
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『墨子』尚賢下今、王公大人の其の富ます所、其の貴くする所は、皆な王公大人の骨肉の親、故無くして富貴なる、面目美好なる者なり。今、王公大人の骨肉の親、故無くして富貴なる、面目美好なる者、焉くんぞ故に必ず知ならんや。若し知ならずして、其の國家を治めしめば、則ち其の國家の亂るること得て知る可きなり。今、天下の士君子は皆な富貴を欲して貧賤を惡む。然らば女、何を為して富貴を得て貧賤を辟けんとするか。曰く、王公大人の骨肉の親と為るに若くは莫し。王公大人の骨肉の親無く、故無くして富貴なる、面目美好なる者無きは、此れ學びて能くす可き者に非ざるなり。辯を知らざらしめ、徳行の厚きこと禹・湯・文・武の若きも加えて得られず、王公大人の骨肉の親は、蹙み瘖え聾し、暴なること桀・紂の若きも加えて失われず。是の故に賞を以て賢に當たらず、罰は暴に當たらず。其の賞する所の者は已に故無く、其の罰する所の者も亦た罪無し。是を以て百姓をして皆な心を攸れ體を解かしめ、沮みて以て善を為し、其の股肱の力を隳きて相い勞い來たらざらしめ、餘財を腐臭せしめて相い分ち資らざらしめ、良道を隠匿して相い教誨せざらしむ。此くの若くんば、則ち飢えたる者は推して之を上せざるを以てなり。
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