新書 / 禮
國無九年之蓄,謂之不足;無六年之蓄,謂之急;無三年之蓄,國非其國也。民三年耕,必餘一年之食;九年而餘三年之食;三十歲相通,而有十年之積。雖有凶旱水溢,民無饑饉。然後天子備味而食,日舉以樂。諸侯食珍不失,鍾鼓之縣可使樂也。樂也者,上下同之。故禮,國有饑人,人主不飧;國有凍人,人主不裘;報囚之日,人主不舉樂。歲凶穀不登,臺扉不塗,榭徹干侯,馬不食穀,馳道不除,食減膳,饗祭有闕。故禮者,自行之義,養民之道也。受計之禮,主所親拜者二:聞生民之數則拜之,聞登穀則拜之。詩曰:「君子樂胥,受天之祜。」胥者,相也。祜,大福也。夫憂民之憂者,民必憂其憂;樂民之樂者,民亦樂其樂。與士民若此者,受天之福矣。
新字:国無九年之蓄,謂之不足;無六年之蓄,謂之急;無三年之蓄,国非其国也。民三年耕,必余一年之食;九年而余三年之食;三十歳相通,而有十年之積。雖有凶旱水溢,民無饑饉。然後天子備味而食,日舉以楽。諸侯食珍不失,鍾鼓之県可使楽也。楽也者,上下同之。故礼,国有饑人,人主不飧;国有凍人,人主不裘;報囚之日,人主不舉楽。歳凶穀不登,台扉不塗,榭徹干侯,馬不食穀,馳道不除,食減膳,饗祭有闕。故礼者,自行之義,養民之道也。受計之礼,主所親拝者二:聞生民之数則拝之,聞登穀則拝之。詩曰:「君子楽胥,受天之祜。」胥者,相也。祜,大福也。夫憂民之憂者,民必憂其憂;楽民之楽者,民亦楽其楽。与士民若此者,受天之福矣。
書き下し
国に九年の蓄え無きを、之を不足と謂い、六年の蓄え無きを、之を急と謂い、三年の蓄え無きは、国は国に非ざるなり。民は三年耕せば、必ず一年の食を余し、九年にして三年の食を余し、三十歳相通じて、十年の積み有り。凶旱水溢有りと雖も、民は饑饉無し。然る後に天子は味を備えて食らい、日に挙げて以て楽しむ。諸侯は珍を食らいて失わず、鍾鼓の懸くるも楽しましむ可し。楽とは、上下之を同じくするなり。故に礼に、国に饑人有れば、人主は飧せず。国に凍人有れば、人主は裘せず。囚を報ずるの日、人主は楽を挙げず。歳凶にして穀登らざれば、台扉は塗らず、榭は干侯を徹し、馬は穀を食らわず、馳道は除せず、食は膳を減じ、饗祭は闕くること有り。故に礼とは、自ら行うの義、民を養うの道なり。計を受くるの礼、主の親ら拝する所の者二つ。生民の数を聞けば則ち之を拝し、登穀を聞けば則ち之を拝す。詩に曰く、「君子楽しみ胥い、天の祜を受く」と。胥とは相なり。祜とは大福なり。夫れ民の憂いを憂うる者は、民必ず其の憂いを憂う。民の楽しみを楽しむ者は、民も亦た其の楽しみを楽しむ。士民と此くの若き者は、天の福を受くるなり。
現代語訳
国に九年分の蓄えがなければ不足といい、六年分の蓄えがなければ切迫といい、三年分の蓄えがなければ、その国はもはや国とはいえません。民が三年耕せば必ず一年分の食糧が余り、九年で三年分が余り、三十年を通じれば十年分の蓄えができます。凶作や干ばつ、洪水があっても、民に飢えはありません。そうなって初めて天子は料理を整えて食べ、毎日音楽を奏でて楽しむことができます。諸侯も珍味を食べて道を外れず、鐘や太鼓を掛けて楽しませることができます。楽しみとは、上も下も同じくするものです。だから礼では、国に飢えた人がいれば君主は食事をとらず、国に凍えた人がいれば君主は毛皮を着ず、囚人に刑を告げる日には君主は音楽を奏しません。凶作で穀物が実らない年には、高殿の戸は塗らず、見晴らし台は的を外し、馬に穀物を与えず、馬車道は掃除せず、食事の品数を減らし、祭りの供え物も欠かします。だから礼とは、自分から行う義であり、民を養う道です。年の報告を受ける礼では、君主が自ら拝する場面が二つあります。民の数を聞いたときと、穀物の実りを聞いたときです。詩には「君子は共に楽しみ、天の大きな福を受ける」とあります。胥は互いに、祜は大きな福の意味です。民の憂いを自分の憂いとする者には、民も必ずその憂いを自分の憂いとします。民の楽しみを楽しむ者には、民もその楽しみを共に楽しみます。民とこのように結ばれた者は、天の福を受けるのです。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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