新書 / 鑄錢
法使天下公得顧租鑄錢,敢雜以銅鉛鐵爲它巧者,其罪黥。然鑄錢之情,非殽鉛鐵及以雜銅也,不可得贏;而殽之甚微,又易爲,無異鹽羹之易,而其利甚厚。張法雖公鑄銅錫,而鑄者情必奸偽也。名曰顧租公鑄,法也,而實皆黥罪也。有法若此,上將何賴焉?夫事有召禍而法有起奸,今令細民操造弊之勢,各隱親其家而公鑄作,因欲禁其大利微姦,雖黥罪日報,其勢不止,民理然也。夫白着以請之,則吏隨而揜之,爲民設阱,孰積於是?上早圖之,民勢且盡矣!曩禁鑄錢,死罪積下;今公鑄錢,黥罪積下。雖少異乎,未甚也。民方陷溺,上且弗救乎?
新字:法使天下公得顧租鋳銭,敢雑以銅鉛鉄為它巧者,其罪黥。然鋳銭之情,非殽鉛鉄及以雑銅也,不可得贏;而殽之甚微,又易為,無異塩羹之易,而其利甚厚。張法雖公鋳銅錫,而鋳者情必奸偽也。名曰顧租公鋳,法也,而実皆黥罪也。有法若此,上将何頼焉?夫事有召禍而法有起奸,今令細民操造弊之勢,各隠親其家而公鋳作,因欲禁其大利微姦,雖黥罪日報,其勢不止,民理然也。夫白着以請之,則吏随而揜之,為民設阱,孰積於是?上早図之,民勢且尽矣!曩禁鋳銭,死罪積下;今公鋳銭,黥罪積下。雖少異乎,未甚也。民方陥溺,上且弗救乎?
書き下し
法は天下をして公に租を顧みて銭を鋳しめ、敢えて銅・鉛・鉄を雑えて它の巧を為す者は、其の罪は黥なり。然れども鋳銭の情、鉛鉄を殽え及び以て銅を雑うるに非ざれば、贏を得べからず。而して之を殽うること甚だ微にして、又為し易く、鹽羹の易きに異なること無く、其の利甚だ厚し。法を張ること公に銅錫を鋳ると雖も、鋳る者の情は必ず奸偽なり。名は顧租公鋳と曰うは、法なり、而して実は皆黥罪なり。法有ること此くの若し、上将に何をか頼まんや。夫れ事に禍を召く有り、法に奸を起こす有り、今細民をして造弊の勢を操らしめ、各おの其の家を隠親して公に鋳作せしめ、因りて其の大利微姦を禁ぜんと欲せば、黥罪日に報ぜらるると雖も、其の勢い止まず、民の理は然り。夫れ白着して以て之を請えば、則ち吏随いて之を揜う、民の為に阱を設くること、孰か是より積めるや。上早く之を図れ、民の勢い且に尽きんとす。曩に鋳銭を禁じて、死罪下に積む。今公に銭を鋳しめて、黥罪下に積む。少しく異なると雖も、未だ甚だしからず。民方に陥溺す、上且に救わざらんや。
現代語訳
法では、天下の人が租を払って貨幣を鋳ることを公に認め、銅・鉛・鉄を混ぜてほかの細工をした者は黥(入れ墨)の刑とします。けれども鋳銭の実情として、鉛や鉄を混ぜ、銅に雑じり物を加えなければ利益は出ません。しかも混ぜる量はごくわずかで、やり方も易しく、塩汁の味付けほどに簡単で、利益はとても厚いのです。法は公に銅や錫を鋳ることを認めても、鋳る者の気持ちはきっと偽りに傾きます。名目は「租を払う公の鋳造」というのが法ですが、実際はみな黥罪になる者ばかりです。このような法を置いて、上は何を頼りにするのでしょうか。事には禍を招くものがあり、法には悪事を呼び起こすものがあります。今、貧しい民に貨幣を損なう手段を持たせ、それぞれが自分の家をかばって公に鋳造させながら、その大きな利益と小さな不正を禁じようとするなら、黥罪を毎日科しても勢いは止まらず、民の道理とはそういうものです。公にして願い出れば、役人はそれを覆い隠します。民のために罠を仕掛けること、これ以上のものがあるでしょうか。上は早くこれを正してください。民の力が尽きかけています。以前は鋳銭を禁じ、死罪が下に積もりました。今は公に鋳造させ、黥罪が下に積もっています。少し違いはありますが、大差はありません。民は今まさに溺れかけています。上は救わないのでしょうか。
解説
この章句が説くこと
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論語・衛霊公篇顔淵、邦を為むるを問う。子曰く、「夏の時を行い、殷の輅に乗り、周の冕を服し、楽は則ち韶舞。鄭声を放ち、佞人を遠ざく。鄭声は淫にして、佞人は殆し。」
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