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新書 / 鑄錢

且世民用錢,縣異而郡不同;或用輕錢,百加若干,輕小異行;或用重錢,平稱不受。法錢不立,將使天下操權族,而吏急而壹之乎,則吏煩苛而民弗任,且力不能而勢不可施;縱而弗苛乎,則郡縣異而市肆不同,小大異用,錢文大亂。夫苟非其術,則何嚮而可哉?

新字:且世民用銭,県異而郡不同;或用軽銭,百加若干,軽小異行;或用重銭,平称不受。法銭不立,将使天下操権族,而吏急而壱之乎,則吏煩苛而民弗任,且力不能而勢不可施;縦而弗苛乎,則郡県異而市肆不同,小大異用,銭文大乱。夫苟非其術,則何嚮而可哉?

書き下し

且つ世民の銭を用うること、県に異なりて郡に同じからず。或いは軽銭を用い、百に加うること若干、軽小異行す。或いは重銭を用い、平称受けず。法銭立たざれば、将に天下をして権族を操らしめんとす、而して吏急にして之を壱にせんとすれば、則ち吏は煩苛にして民は任えず、且つ力能わずして勢い施す可からず。縦にして苛せざれば、則ち郡県異なりて市肆同じからず、小大用を異にし、銭文大いに乱る。夫れ苟くも其の術に非ざれば、則ち何れに嚮うて可ならんや。

現代語訳

そのうえ、世の人が使う銭は、県ごとに異なり、郡でも同じではありません。軽い銭を使うところでは百枚に何枚か上乗せし、軽小の銭が別に通用します。重い銭を使うところでは、秤にかけて平均に合わせないと受け取りません。標準の法銭が立っていなければ、人々に権(分銅)を持って各自で量らせるようなものです。役人が急いで統一しようとすれば、役人の取り締まりは煩雑で民は耐えられず、力も及ばず、勢いも施しようがありません。かといって放任して取り締まらなければ、郡県ごとに異なり、市の店ごとにも違いが出て、小さい銭と大きい銭が別々に使われ、貨幣の文様も大いに乱れます。そもそも正しい方法でなければ、どこへ向かっても良い結果にはなりません。

解説

貨幣が県ごと郡ごとに違い、百枚に何枚か足す所もあれば、秤で量る所もある、という当時の混乱を具体的に描く段です。賈誼は、統一の基準が立たないまま、急いで揃えようとすれば取り締まりが煩雑で民が耐えられず、放任すれば乱れが広がる、という二つの失敗を並べます。どちらに転んでも駄目なのは、基準そのものを整える方法を欠いているからだ、という結論です。「その術にあらざれば」は、やり方そのものが問われるという意味でしょう。組織でも、拠点や部署ごとに評価基準や用語がばらばらな状態を、号令で一気に揃えれば反発を生み、放置すれば比較も連携もできなくなります。まず共通の物差しを決める方法を考えることが、統合の前提です。

この章句が説くこと

基準統一貨幣法銭混乱新書

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