新書 / 屬遠
今漢越兩諸侯之中分,而乃以廬江之爲奉地,雖秦之遠邊過此不遠矣。令此不輸將不奉主,非奉地義也,尚安用此而久縣其心哉!若令此如奉地之義,是復秦之迹也,竊以爲不便。夫淮南窳民貧鄉也,繇使長安者,自悉以補,行中道而衣,行勝已羸弊矣,彊提荷弊衣而生。慮非假貸,自詣非有以所聞也。履蹻不數易,不足以至,錢用之費稱此,苦甚。竊以所聞縣令丞相歸休者,慮非甚彊也,不見得從者。夫行數千里,絕諸侯之地而縣屬漢,其勢終不可久。漢往者,家號泣而送之;其來繇使者,家號泣而遣之,俱不相欲也。其苦屬漢而欲王,類至甚也。逋遁而歸諸侯者,類不少矣。陛下不如蚤定,毋以資奸人。
新字:今漢越両諸侯之中分,而乃以廬江之為奉地,雖秦之遠辺過此不遠矣。令此不輸将不奉主,非奉地義也,尚安用此而久県其心哉!若令此如奉地之義,是復秦之迹也,窃以為不便。夫淮南窳民貧郷也,繇使長安者,自悉以補,行中道而衣,行勝已羸弊矣,彊提荷弊衣而生。慮非仮貸,自詣非有以所聞也。履蹻不数易,不足以至,銭用之費称此,苦甚。窃以所聞県令丞相帰休者,慮非甚彊也,不見得従者。夫行数千里,絶諸侯之地而県属漢,其勢終不可久。漢往者,家号泣而送之;其来繇使者,家号泣而遣之,倶不相欲也。其苦属漢而欲王,類至甚也。逋遁而帰諸侯者,類不少矣。陛下不如蚤定,毋以資奸人。
書き下し
今漢と越との両諸侯の中を分かつに、乃ち廬江を以て奉地と為す。秦の遠辺と雖も此に過ぎること遠からず。此をして輸将せず主に奉ぜざらしむれば、奉地の義に非ず。尚お安んぞ此を用いて久しく其の心を県けんや。若し此をして奉地の義の如くならしむれば、是れ復た秦の迹なり。竊かに以て便ならずと為す。夫れ淮南は窳民貧郷なり、長安に繇使する者は、自ら悉く以て補い、中道を行きて衣し、行きて已に羸弊に勝え、彊いて弊衣を提荷して生く。慮るに仮貸に非ざれば、自ら詣るに聞く所有るに非ず。履蹻数しば易えざれば、以て至るに足らず、銭用の費も此に称い、苦しみ甚し。竊かに聞く所を以てすれば、県の令丞相の帰休する者、慮るに甚だ彊きに非ず、従者を得るを見ず。夫れ行くこと数千里、諸侯の地を絶ちて漢に県属す、其の勢い終に久しかる可からず。漢に往く者は、家号泣して之を送り、其の来たる繇使の者は、家号泣して之を遣る、俱に相欲せざるなり。其の漢に属するに苦しみて王たらんと欲するは、類ね甚しきに至る。逋遁して諸侯に帰する者、類ね少なからず。陛下蚤く定むるに如かず、以て奸人に資する毋かれ。
現代語訳
今、漢と越という二つの諸侯の間を分けて、廬江を奉地にしています。秦の遠い辺境といっても、これよりさほど遠くはありません。もしここに輸送させず主に奉仕させなければ、奉地としての意義がありません。それなのになぜ、長くその心を宙づりにしておくのでしょうか。もしここを奉地の意義どおりに運用すれば、秦の轍を踏むことになり、私はよくないと考えます。淮南は貧しい痩せた土地で、長安へ労役に出る者は、自分で費用をすべて賄い、道中で衣を着替え、行くうちにもう疲れ果て、無理にぼろをまとって生きています。思うに借金でもしなければ、自分で出向くこともできません。履き物や脚絆をしばしば替えなければたどり着けず、銭の費用もそれに見合い、苦しみは甚大です。聞くところでは、県の令や丞相で休暇に帰る者も、思うにさほど強い者ではなく、従者を連れているのを見ません。数千里を行き、諸侯の地を通り抜けて漢に属する、その状況は結局長続きしません。漢に行く者を、家族は声を上げて泣いて送り、戻って来る労役の者を、家族は声を上げて泣いて送り出す。どちらも望んではいません。漢に属することに苦しんで王を望む気持ちは、非常に強くなっています。逃げ出して諸侯に帰属する者も、少なくありません。陛下はこれを早く定め、悪人に利用させないようになさるのがよいでしょう。(難解な箇所があり、訳は読み取れる範囲に留めています。)
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『新書』壹通天子長安に都し、而して淮南の東南の辺を以て奉地と為す。道に弥ること数千、軽がるしく輸致せず。郡或いは乃ち諸侯を越えて免侯の地有り、遠方に於いて調均しく発徴するも、又た且つ必ず同じ。大国は小国を包みて境と為し、小国は大国を闊して都と為す。小大駁躒し、遠近衰うる無し。天子諸侯の封畔の経無きや、至りて無状なり。藩国を以て彊敵に資し、列侯を以て篡夫に餌す、至りて得ざるなり。陛下奈何ぞ久しく此を正さざる。
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『新書』益壤高皇帝 □ 天下を分かちて以て功臣を王とす。反する者 蝟毛の如く起こる。高皇帝 以て不可と為し、故に不義の諸侯を剽去して其の国を空しくし、良日を択びて諸子を洛陽上東門の外に立て、諸子 畢く王として天下乃ち安んず。故に大人なる者は小廉に怵れず、小行に牽かれず、故に大便を立てて以て大功を成す。今 淮南の地の遠き者は或いは数千里、両諸侯を越えて県して漢に属し、其の吏民の繇役して長安に往来する者は、自ら悉して中道の衣敝れを補い、銭用の諸費 此に称う。其の漢に属するを苦しみて王を得んと欲す、其の苦しみ之れ甚だし。其の卒有らんと欲するは、類 良に至る所有り、逋走して諸侯に帰する者 殆ど少なからず。此れ終に久しくして以て奉地と為す可きに非ず。陛下 豈に蚤く其の勢を便にし、且つ他人をして郡を守らしむるに如かんや。豈に子をして之に臣たらしむるの愚計に如かんや。願わくは陛下 淮南の地を挙げて以て淮陽に益し、即ち後患有らば、淮陽の北辺の二三の列城と東郡とを割きて以て梁に益せば、即ち後患無からん。代は徙りて睢陽に都す可し。梁は新鄭より起こり以北は之を河に著け、淮陽は陳を包みて以南は之を江に捷せしめば、則ち大諸侯の異心有る者は胆を破りて敢えて謀らず。今 恃む所の者は代・淮陽の二国のみ、皇太子も亦た之を恃む。
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『新書』淮難是くの如くなれば、咫だ淮南王は罪人の身なり、淮南子は罪人の子なり。罪人の子を奉尊するは、適に以て謗を天下に負うに足るのみ、細きを前事に解くこと無きなり。且つ人肉を以て心と為さざれば則ち已む、若し肉を以て心と為さば、人の心知る可きなり。今淮南の子少く、壮にして父の辱の状を聞かば、是に咫に立ちて涙して衿を洽し、咫に臥して涙して項に交わり、腸は腰肘に至り繆維の如きのみ、豈に能く須臾も忘れんや。是にして是くの如くならざるは、人に非ざるなり。陛下天下の命を制するに、淮南王の此の極に至る、其の子は陛下を舎きて更に安くにか其の怨みを帰せんや。特だ勢い未だ便ならず、事未だ発せずと曰い、乱を舎きて敢えて言わざるのみ。若し其の心を誠にせば、豈に能く陛下を忘れんや。白公勝の父の為に仇を報ぜし所の者は、大父と諸伯父・叔父とに報ぜしなり。令尹子西・司馬子綦は皆親しき群父なり、尽く傷つけざる無し。昔者白公の乱を為すや、国を取りて王に代わらんと欲するに非ず、憤りを発し志を快くせんが為のみ、故に皆首ごとに以て仇人の匈を衝かんと欲し、固より要ず俱に靡れんとするのみ、固より生を冀うに非ざるなり。
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『新書』藩傷夫れ国を樹つるは必ず相疑うの勢いを審らかにすべし。下は数しば其の殃いを被り、上は数しば其の憂いを爽い、凶飢数しば動けば、彼必ず将に恠しき者の生ずる有らんとす。禍いの雑わる所、豈に預め知る可けんや。故に甚だ主上を安んずる所以に非ず、大臣を活かす所以に非ず、甚だ愛子を全くする所以に非ざるなり。既に之をして藩臣為らしめ、人の臣下為らしめて、其の力を厚くし、其の権を重くし、驕心有りて服従し難からしむるは、何ぞ善く鏌鎁を砥ぎて射子に予うるに異ならん、自ら禍いすること必せり。之を愛せば固より粱肉の味に飽き、金石の声を玩び、臣民の衆、土地の博きは、以て其の身を奉養宿衛するに足らしめ、然れども権力は以て徼幸するに足らず、勢いは以て逆を行うに足らず、故に驕心無く、邪行無く、法を奉じ令を畏れ、聴従必ず順にして、長生安楽し、上下相疑うの禍い無からしむ。大臣を活かし愛子を全くするは、孰れか此より精なる。且つ藩国と制と、力独り少なきに非ざるなり。制して其れをして子有らしめ、以て其の子を国とし、未だ子有らざる者は、分を建てて以て之を須ち、子生まれて立て、其の身にして子夭すれば、将た何をか実を失わん。喪無くして国を葆んじて患い無く、子孫世世漢と相須たば、長沙以て乆しかる可し。所謂死を生かし白骨に肉づくるとは、何ぞ此に異ならん。
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『新書』益壤陛下 即ち千載の治安を為さずとも、今の勢いを知れば豈に一伝再伝に過ぎんや。諸侯は猶お且つ人 恣にして制せず、豪横にして大いに強きなり。其の相与に之を持するに縦横の約を以て相親しむに至るのみならば、漢の法令 行うを得可からず、猶お且つ槁立して強きに服するなり。今 淮陽の大諸侯に比するは、僅かに黒子の面に比するに過ぎざるのみ。豈に以て楚の御を為すに足らんや。而るに陛下の恃みて以て藩捍と為す所は、代・淮陽を以てするのみ。代は北辺にして強匈奴と隣を為し、僅かに自ら完足するのみ。唯だ皇太子の恃む所の者も、亦た之の二国を以てするのみ。今 淮陽の有する所は、適に以て大国を餌とするに足るのみ。方今 制は陛下に在り、国命を制して子をして適に以て大国を餌とせしむ、豈に工と謂う可けんや。人主の行いは布衣に異なる。布衣なる者は、小行を飾り、小廉を競い、以て自ら郷党邑里に托す。人主なる者は、唯だ天下安んじ社稷固きや不やのみ。故に黄帝なる者は、炎帝の兄なり。炎帝 無道なれば、黄帝 之を涿鹿の野に伐ち、血流れて杵を漂わし、炎帝を誅して其の地を兼ね、天下乃ち治まる。
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人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
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