新書 / 益壤
如臣計,梁足以捍齊趙,淮陽足以禁呉楚,則陛下髙枕而卧,終無山東之憂矣。臣竊以爲此世世之利也。若使淮南久縣属漢,特以資奸人耳。陛下幸少留意省臣。昧死以聞,臣誼竊昧死願得伏前陳施。下臣誼所以爲治安,陛下幸以少須臾之間,聽以驗之於事,未有妨損也。臣聞聖主問其臣而不自造事,故爲人臣得畢盡其愚忠,惟陛下財幸。今陛下將不意之人與之積衆之財,此非有子胥白公之報於廣都之中者,即疑有専諸荆軻起兩柱之間,其䇿安便哉?此所謂假賊兵爲虎翼者矣。願陛下少留意計之。
新字:如臣計,梁足以捍斉趙,淮陽足以禁呉楚,則陛下高枕而臥,終無山東之憂矣。臣窃以為此世世之利也。若使淮南久県属漢,特以資奸人耳。陛下幸少留意省臣。昧死以聞,臣誼窃昧死願得伏前陳施。下臣誼所以為治安,陛下幸以少須臾之間,聴以験之於事,未有妨損也。臣聞聖主問其臣而不自造事,故為人臣得畢尽其愚忠,惟陛下財幸。今陛下将不意之人与之積衆之財,此非有子胥白公之報於広都之中者,即疑有専諸荆軻起両柱之間,其策安便哉?此所謂仮賊兵為虎翼者矣。願陛下少留意計之。
書き下し
臣の計の如くんば、梁は以て斉・趙を捍ぐに足り、淮陽は以て呉・楚を禁ずるに足る。則ち陛下は高枕して臥し、終に山東の憂い無けん。臣 窃かに以為えらく、此れ世世の利なり。若し淮南をして久しく県して漢に属せしめば、特だ以て奸人を資くるのみ。陛下 幸いに少しく意を留めて臣を省みよ。昧死して以て聞す。臣誼 窃かに昧死して前に伏して陳施するを得んことを願う。臣誼の治安と為す所以を下したまえ。陛下 幸いに少須臾の間を以てし、聴きて以て之を事に験せば、未だ妨げ損ずる有らざるなり。臣聞く、聖主は其の臣に問いて自ら事を造らず、故に人臣と為りて畢く其の愚忠を尽くすを得しむ。惟れ陛下 財幸せよ。今 陛下 不意の人を将いて之に積衆の財を与う。此れ子胥・白公の広都の中に報ゆる有るに非ざれば、即ち専諸・荊軻の両柱の間に起こる有るを疑う。其の策 安便ならんや。此れ所謂 賊に兵を仮して虎に翼するなり。願わくは陛下 少しく意を留めて之を計れ。
現代語訳
私の考えでは、梁は斉と趙を防ぐに足り、淮陽は呉と楚を抑えるに足ります。そうすれば陛下は枕を高くして眠られ、ついに山東の憂いはなくなります。私が思うに、これは代々続く利益です。もし淮南を長く県として漢に属させておけば、かえって悪人を助けるだけです。陛下はどうか少し心を留めて私の言葉をお察しください。死を覚悟して申し上げます。臣の誼は、死を覚悟して御前に伏し、述べさせていただきたいと願います。臣誼が治安のために考えたことをお下げ渡しください。陛下は少しの間だけ聴いて、事柄で確かめてくだされば、妨げや損はございません。聖主はその臣に問うても、自ら事を起こさないと聞いております。だから臣下は愚かな忠義をことごとく尽くせるのです。どうか陛下の判断で幸いな道をお選びください。いま陛下は思いもよらない人物に、多くの財を持たせています。これは子胥や白公が広都で仇に報いた例にならなければ、専諸や荊軻が二本の柱の間で事を起こす例を思わせます。その策が安全で都合のよいものでしょうか。これは賊に兵を貸し、虎に翼を付けるようなものです。どうか陛下、少し心を留めてお考えください。
解説
この章句が説くこと
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