師導古典を学びたいすべての人に

慎思録 / 巻之六

孝經禮記家語等。往徃載聖人之言。然先儒不盡信。疑其非聖言者多矣。然則後世雖傳之爲先儒之言。信其可信。疑其可疑。則可也而巳矣。

新字:孝経礼記家語等。往往載聖人之言。然先儒不尽信。疑其非聖言者多矣。然則後世雖伝之為先儒之言。信其可信。疑其可疑。則可也而巳矣。

書き下し

孝経・礼記・家語等は、往往聖人の言を載す。然れども先儒尽くは信ぜず、其の聖言に非ざるを疑ふ者多し。然らば則ち後世之を伝へて先儒の言と為すと雖も、其の信ずべきを信じ、其の疑ふべきを疑はば、則ち可なるのみ。

現代語訳

『孝経』『礼記』『孔子家語』などには、しばしば聖人の言葉が載っています。しかし先の儒者はそのすべてを信じたわけではなく、聖人の言葉ではないと疑ったものが多くあります。そうであるなら、後世に伝わって先儒の言葉とされているものであっても、信ずべきものは信じ、疑うべきものは疑えば、それでよいのです。

解説

書物に載っているからといって、そのまま聖人や先儒の言葉と鵜呑みにしてはならないという条です。『孝経』『礼記』『孔子家語』は孔子の言葉を多く伝えますが、宋代以降の儒者は、後世の付加や仮託が含まれると考え、その真偽を吟味しました。益軒も同じ姿勢で、先儒の言葉にも是々非々で臨むよう説いています。権威ある出典に頼るときほど、自分で確かめる手間を惜しまないことが、情報があふれる今の学びでも大切です。

この章句が説くこと

読書疑い先儒孝経

関連する章句

この一句を、あなたの毎日に。

古典の教えを、今の状況に当てはめて考えてみる——師導があなたの学びと選択を支えます。

師導で古典を学ぶ
いま登録すると、7日間すべての機能を無料でお試しいただけます。 無料ではじめる