師導古典を学びたいすべての人に

慎思録 / 巻之二

西銘前半截。言天地爲父母。萬物爲一體。此言其道理也。于時保之以下後半截。言人之事天地之道。當如事父母。此言其工夫也。終二句是主意。夫昊天有罔極之德。而人生不知事之之道。可謂虛生也。是西銘之所以作也。

新字:西銘前半截。言天地為父母。万物為一体。此言其道理也。于時保之以下後半截。言人之事天地之道。当如事父母。此言其工夫也。終二句是主意。夫昊天有罔極之徳。而人生不知事之之道。可謂虚生也。是西銘之所以作也。

書き下し

西銘の前半截は、天地を父母と為し、万物を一体と為すを言ふ。此れ其の道理を言ふなり。時に于て之を保つより以下の後半截は、人の天地に事ふるの道、当に父母に事ふるが如くすべきを言ふ。此れ其の工夫を言ふなり。終の二句は是れ主意なり。夫れ昊天に罔極の徳有り。而るに人生まれて之に事ふるの道を知らざるは、虚生と謂ふべきなり。是れ西銘の作る所以なり。

現代語訳

「西銘」の前半は、天地を父母とし、万物を一体とすることを言っています。これはその道理を述べたものです。「時に于て之を保つ」以下の後半は、人が天地に仕える道は父母に仕えるようにすべきことを言っています。これはその工夫(実践)を述べたものです。最後の二句が主意です。そもそも天には限りない徳があります。それなのに人が生まれてそれに仕える道を知らなければ、むなしく生きていると言うべきです。これが西銘の作られたわけです。

解説

北宋の張載(横渠)の「西銘」を、前半の道理と後半の工夫とに分けて読む読み方を示した条です。「西銘」は「乾を父と称し、坤を母と称す」で始まり、「存しては吾順ひ事へ、没しては吾寧し」で終わります。朱子学では理一分殊を示す文として重んじられました。益軒はそこから、天の恩を知って報いない人生は「虚生」だと言います。理屈を知る段と、それを日々の行いに移す段を分けて考える読み方は、どんな教えを学ぶときにも役立ちます。

この章句が説くこと

西銘天地工夫報恩

関連する章句

この一句を、あなたの毎日に。

古典の教えを、今の状況に当てはめて考えてみる——師導があなたの学びと選択を支えます。

師導で古典を学ぶ
いま登録すると、7日間すべての機能を無料でお試しいただけます。 無料ではじめる