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新論 / 守禦

夫内政修、軍令飭、邦國富、守備班、則天下所宜釐革者、大綱擧矣、大綱擧、則其瑣瑣者亦將隨而振起焉、夫英雄相時處變、昔時所未設、而今日所宜創立者、亦安得不熟思而講明之也、以臣策之曰、設屯兵、曰明斥候、曰繕水兵、曰練火器、曰峙資糧、是五者、不可以不創立也、

新字:夫内政修、軍令飭、邦国富、守備班、則天下所宜釐革者、大綱挙矣、大綱挙、則其瑣瑣者亦将随而振起焉、夫英雄相時処変、昔時所未設、而今日所宜創立者、亦安得不熟思而講明之也、以臣策之曰、設屯兵、曰明斥候、曰繕水兵、曰練火器、曰峙資糧、是五者、不可以不創立也、

書き下し

夫れ内政修まり、軍令飭ひ、邦国富み、守備班たば、則ち天下の宜しく釐革すべき所の者、大綱挙がる。大綱挙がれば、則ち其の瑣瑣たる者も亦た将に随ひて振起せんとす。夫れ英雄は時を相て変に処す。昔時未だ設けざる所にして、今日宜しく創立すべき所の者、亦た安んぞ熟思して之を講明せざるを得んや。臣を以て之を策すれば曰く、屯兵を設く、曰く、斥候を明らかにす、曰く、水兵を繕ふ、曰く、火器を練る、曰く、資糧を峙ふ。是の五者は、以て創立せざるべからざるなり。

現代語訳

そもそも内政が整い、軍令が正され、諸藩が富み、守備が割り当てられれば、天下で改めるべきことの大綱が立つ。大綱が立てば、細々としたこともそれに従って奮い起こるだろう。そもそも英雄は時勢を見て変化に対処するものである。昔はまだ設けられていなかったが、今日新たに設けるべきものについても、どうしてよく考え、明らかにしないでいられようか。私が策を立てるなら、屯兵を設けること、斥候を明らかにすること、水軍を整えること、火器を練ること、物資と兵糧を蓄えること、と言う。この五つは、新たに創設しなければならないものである。

解説

ここで正志斎は議論の段落を締めくくり、次へ進む。内政・軍令・富国・守備という既存の制度を改める四つの「釐革」が立てば細部も自然に整うとし、続いて、昔はなかったが今こそ新たに設けるべき五つの「創立」として、屯兵・斥候・水兵・火器・資糧を挙げる。改めるべきものと新たに創るべきものを分けて論じる構成は、『新論』守禦篇の骨格をなしている。現代の組織改革でも、既存の仕組みの立て直しと、時代の変化に応じた新しい機能の創設を区別し、まず大綱を立ててから細部に及ぶという順序は、計画を整理する有効な型である。

この章句が説くこと

改革創立大綱守禦長計新論

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