韓非子 / 六反第四十六
夫彈痤者痛,飲藥者苦,爲苦憊之故不彈痤飲藥,則身不活,病不已矣。
新字:夫弾痤者痛,飲薬者苦,為苦憊之故不弾痤飲薬,則身不活,病不已矣。
書き下し
夫れ痤を弾く者は痛み、薬を飲む者は苦し、苦憊の故の為に痤を弾き薬を飲まざれば、則ち身活きず、病已まず。
現代語訳
腫れ物を切り開けば痛み、薬を飲めば苦い。その苦しさのために腫れ物を切らず薬を飲まなければ、身は生きられず、病も治らない。
解説
六反篇で、洗髪のことわざに続いて、医療のたとえで同じ理を説く一節です。腫れ物を切り開けば痛く、薬を飲めば苦い。しかしその痛みや苦さを嫌って治療を避ければ、命を落とし、病も治らない。韓非は、厳しい法と刑罰も同じで、一時の苦しみを嫌って行わなければ、国は乱れて滅ぶと言うのです。「良薬は口に苦し」という言葉にも通じる考え方で、韓非は外儲説左上篇でも、耳に逆らう忠言を苦い薬にたとえています。組織の問題も、痛みを伴う対処を避けていると、やがて取り返しのつかないところまで悪化します。目の前の苦しさと、放置した場合の結末とを量る冷静さが求められているのです。
この章句が説くこと
改革組織改革法病理抜本的対策決断
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