韓非子 / 六反第四十六
夫痤者痛、飲薬者苦。為苦憊故、不弾痤飲薬、則身不活、病不已。
書き下し
夫れ痤を弾ずる者は痛み、薬を飲む者は苦し。苦憊の為の故に、痤を弾じ、薬を飲まざれば、則ち身は活きず、病は巳えず。
現代語訳
腫れ物を切開すれば痛いし、薬を飲めば苦い。しかし、その苦痛を嫌がって治療を拒否すれば、体は助からず、病気は治らない。
解説
組織の「病」(業績不振、不正、非効率な慣習)を治療するには、「弾痤」(問題部署へのメス)や「飲薬」(厳しいルールの導入)といった苦痛を伴う施策が不可欠である。一時的な苦痛を避けて問題の根本治療を怠れば、組織はやがて死に至る。
この章句が説くこと
組織改革病理抜本的対策既得権益コンプライアンス
関連する章句
-
『韓非子』和氏第十三主、術を用うれば則ち大臣、斷を擅にするを得ず、近習、敢て重を賣らざらん。…則ち法術なる者は乃ち群臣士民の禍とする所なり。
-
『韓非子』孤憤第十一智術の士は明察にして、聴用せらるれば、且に重人の陰情を燭さんとす。能法の士は勁直にして、聽用せらるれば、且に重人の姦行を矯めんとす。
-
『韓非子』安危第二十五病みて痛みを忍ばざれば、則ち扁鵲の巧を失い、危うくして耳に拂らざれば、則ち聖人の意を失う。
-
論語 里仁篇子曰、人之過也、各於其黨。觀過、斯知仁矣。
-
『韓非子』和氏第十三然り而して呉起を枝解して商君を車裂する者は何ぞや。大臣は法に苦しみて、細民は治を悪めばなり。
-
『韓非子』孤憤第十一是れ智法の士と當塗の人とは、兩つながら存す可からざるの仇なり。