呻吟語 / 内篇・應務・人を教ふる十六字
教人十六字:誘掖,獎勸,提撕,警覺,涵育;薰陶,鼓舞,興作。
新字:教人十六字:誘掖,獎勧,提撕,警覚,涵育;薫陶,鼓舞,興作。
書き下し
人を教ふる十六字。誘掖、獎勸、提撕、警覺、涵育、薰陶、鼓舞、興作。
現代語訳
人を教える十六字。導き助ける、褒め勧める、引き立てる、気づかせる、包み育てる、薫らせ染める、奮い立たせる、起こして作る。
解説
教え方を八つの二字語で並べます。導く、褒める、引き立てる、気づかせる、育てる、染める、奮わせる、起こす。叱る、正す、罰するといった語が一つも入っていないのが特徴です。すべて相手を上へ動かす方向の言葉で揃えられており、教育の手立てをどう考えていたかがそのまま現れた一段になっています。叱る、正す、罰するという語が一つも入っていません。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
教育八法誘導鼓舞薫陶
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『呻吟語』内篇・應務・責善の六戒善を責むるは其の人の何如を看るを要す。其の人善を以て責む可くんば、又た當に自ら長を善くし失を救ふの道を盡くすべし。其の忌む所を指摘する無かれ、其の失する所を盡數する無かれ、人に對する無かれ、峭直なる無かれ、長言する無かれ、累言する無かれ。此の六戒を犯さば、忠告と雖も、善道に非ざるなり。其の聽かれざれば、我も亦た且つ過ち有り。何を以て人を責めん。
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『呻吟語』外篇・人情・人を恕するに六有り人を恕するに六有り。或いは彼の識見に到らざる處有り、或いは彼の聽聞に未だ真ならざる處有り、或いは彼の力量に及ばざる處有り、或いは彼の心事に苦しむ所有る處、或いは彼の精神に忽せにする所有る處、或いは彼の微意に在る所有る處なり。此の六恕を先にして命じて從はず、教へて改めずんば、然る後に罪す可きのみ。是を以て君子は人を教へて後に人を責め、人を體して後に人を怒る。
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言志四録・言志耋録 第百六十条 人を訓戒する時人を訓戒する時は、語は簡明なるを要し、切当なるを要す。疾言すること勿れ、詈辱すること勿れ。
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国語・楚語上「是くの若くにして従わず、動きて悛(あらた)めずんば、則ち文もて物を詠じて以て之を行わしめ、賢良を求めて以て之を翼(たす)けしむ。悛めて摂(おさ)まらずんば、則ち身ら之に勤め、多く典刑を訓えて以て之を納れ、慎しみ惇篤(じゅんとく)を務めて以て之を固くす。摂まりて徹(とお)らずんば、則ち施舎を明らかにして以て之を忠に導き、久長を明らかにして以て之を信に導き、度量を明らかにして以て之を義に導き、等級を明らかにして以て之を礼に導き、恭倹を明らかにして以て之を孝に導き、敬戒を明らかにして以て之を事に導き、慈愛を明らかにして以て之を仁に導き、昭利を明らかにして以て之を文に導き、除害を明らかにして以て之を武に導き、精意を明らかにして以て之を罰に導き、正徳を明らかにして以て之を賞に導き、斉粛を明らかにして以て之を臨むに耀かす。是くの若くにして済(な)らずんば、為すべからざるなり。 「且つ夫れ詩を誦して以て之を輔相し、威儀以て之を先後し、体貌以て之を左右し、明行以て之を宣翼し、節義を制して以て之を動行せしめ、恭敬以て之を臨監し、勤勉以て之を勧め、孝順以て之を納れ、忠信以て之を発し、徳音以て之を揚ぐ。教え備わりて従わざる者は、人に非ざるなり。其れ興すべけんや。夫子位を践(ふ)まば則ち退け。自ら退かば則ち敬せられ、否ずんば則ち赧(は)じん」と。