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国語 / 楚語上

「若是而不從,動而不悛,則文詠物以行之,求賢良以翼之。悛而不攝,則身勤之,多訓典刑以納之,務慎惇篤以固之。攝而不徹,則明施舍以導之忠,明久長以導之信,明度量以導之義,明等級以導之禮,明恭儉以導之孝,明敬戒以導之事,明慈愛以導之仁,明昭利以導之文,明除害以導之武,明精意以導之罰,明正德以導之賞,明齊肅以耀之臨。若是而不濟,不可為也。 「且夫誦詩以輔相之,威儀以先後之,體貌以左右之,明行以宣翼之,制節義以動行之,恭敬以臨監之,勤勉以勸之,孝順以納之,忠信以發之,德音以揚之,教備而不從者,非人也。其可興乎!夫子踐位則退,自退則敬,否則赧。」

新字:「若是而不従,動而不悛,則文詠物以行之,求賢良以翼之。悛而不摂,則身勤之,多訓典刑以納之,務慎惇篤以固之。摂而不徹,則明施舎以導之忠,明久長以導之信,明度量以導之義,明等級以導之礼,明恭倹以導之孝,明敬戒以導之事,明慈愛以導之仁,明昭利以導之文,明除害以導之武,明精意以導之罰,明正徳以導之賞,明斉粛以耀之臨。若是而不済,不可為也。 「且夫誦詩以輔相之,威儀以先後之,体貌以左右之,明行以宣翼之,制節義以動行之,恭敬以臨監之,勤勉以勧之,孝順以納之,忠信以発之,徳音以揚之,教備而不従者,非人也。其可興乎!夫子践位則退,自退則敬,否則赧。」

書き下し

「是くの若くにして従わず、動きて悛(あらた)めずんば、則ち文もて物を詠じて以て之を行わしめ、賢良を求めて以て之を翼(たす)けしむ。悛めて摂(おさ)まらずんば、則ち身ら之に勤め、多く典刑を訓えて以て之を納れ、慎しみ惇篤(じゅんとく)を務めて以て之を固くす。摂まりて徹(とお)らずんば、則ち施舎を明らかにして以て之を忠に導き、久長を明らかにして以て之を信に導き、度量を明らかにして以て之を義に導き、等級を明らかにして以て之を礼に導き、恭倹を明らかにして以て之を孝に導き、敬戒を明らかにして以て之を事に導き、慈愛を明らかにして以て之を仁に導き、昭利を明らかにして以て之を文に導き、除害を明らかにして以て之を武に導き、精意を明らかにして以て之を罰に導き、正徳を明らかにして以て之を賞に導き、斉粛を明らかにして以て之を臨むに耀かす。是くの若くにして済(な)らずんば、為すべからざるなり。 「且つ夫れ詩を誦して以て之を輔相し、威儀以て之を先後し、体貌以て之を左右し、明行以て之を宣翼し、節義を制して以て之を動行せしめ、恭敬以て之を臨監し、勤勉以て之を勧め、孝順以て之を納れ、忠信以て之を発し、徳音以て之を揚ぐ。教え備わりて従わざる者は、人に非ざるなり。其れ興すべけんや。夫子位を践(ふ)まば則ち退け。自ら退かば則ち敬せられ、否ずんば則ち赧(は)じん」と。

現代語訳

(申叔時は続けた。)「このように教えても従わず、行いを改めないなら、詩文で物事を詠じて示し、それに沿って行わせ、賢く善い人を求めて太子を助けさせなさい。改めはしても身が引き締まらないなら、自ら身をもって励んで見せ、先王の法典を多く教えて受け入れさせ、慎みと誠実さに努めて心を固めさせなさい。引き締まっても心の底まで通らないなら、施しと免じ方を明らかにして忠へと導き、長く続けることの大切さを明らかにして信へと導き、物事の程合いを明らかにして義へと導き、身分の順序を明らかにして礼へと導き、恭しさと慎ましさを明らかにして孝へと導き、敬いと戒めを明らかにして仕事へと導き、慈しみと愛を明らかにして仁へと導き、明らかな利を示して文(治める道)へと導き、害を除くことを示して武へと導き、心を精しく尽くすことを明らかにして罰へと導き、正しい徳を明らかにして賞へと導き、身を斉え慎むことを明らかにして人に臨む姿を輝かせなさい。これでもうまくいかないなら、もうどうしようもありません。 「さらに、詩を誦して太子を補い助け、威儀をもって前後に付き添い、立ち居振る舞いをもって左右から支え、明らかな行いをもって広く助け、節度と義を定めて行動させ、恭しさと敬いをもって見守り、勤勉さで励まし、孝と従順さで受け入れさせ、忠と信で心を開かせ、徳のある言葉で名を揚げさせなさい。教えがすべて備わっているのに従わない者は、もはや人ではありません。それを興すことなどできるでしょうか。あなたは太子が位に即いたら退きなさい。自ら退けば敬われますが、そうしなければ恥をかくことになるでしょう。」

解説

申叔時が士亹に太子教育の方法を説く場面の後半である。前段で九つの課目を示した叔時は、ここで教えが届かないときの手立てを段階的に述べる。従わなければ詩文と賢人で助け、改めても身が締まらなければ自ら手本を示し、締まっても心まで通らなければ、忠・信・義・礼・孝・仁・文・武・賞・罰などを一つずつ明らかにして導く。さらに詩・威儀・体貌・明行などで前後左右から支えよと重ねる。そのうえで、これだけ尽くして従わないなら人ではないと言い切り、太子が即位したら守り役は身を引けと結ぶ。教える者の責任の範囲と、引き際までを示している点が要である。人を育てる者は、手を尽くす段取りを持つことと同時に、育った相手の上に居座らない潔さが要る。

この章句が説くこと

国語楚語教育引き際徳

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