呻吟語 / 内篇・倫理・之をして快意適情せしむるは、是れ之を殺すなり
兒女輩,常著他拳拳曲曲,緊緊恰恰,動必有畏,言必有驚,到自專時,尚不可知。若使之快意適情,是殺之也。此愚父母之所當知也。
新字:児女輩,常著他拳拳曲曲,緊緊恰恰,動必有畏,言必有驚,到自専時,尚不可知。若使之快意適情,是殺之也。此愚父母之所当知也。
書き下し
兒女の輩は、常に他をして拳拳曲曲、緊緊恰恰たらしめ、動けば必ず畏るる有り、言へば必ず驚く有らしむ。自專の時に到りて、尚ほ知る可からず。若し之をして快意適情せしむるは、是れ之を殺すなり。此れ愚なる父母の當に知るべき所なり。
現代語訳
子どもたちには、常に身を縮め控えめにさせ、きちんと引き締めさせ、動けば必ず恐れるところがあり、話せば必ずはっとするところがあるようにさせなさい。自分で決められる年齢になってからは、なおどうなるか分かりません。もし思うままにさせ気持ちよくさせるなら、それは殺すのと同じです。これは愚かな父母の知っておくべきことです。
解説
子の育て方が厳しく示されます。日ごろから身を縮めさせ、恐れとはっとする気持ちを持たせよ、と。理由は続く一句にあります。自分で決められる年齢になれば、どうなるか分からない。手綱が効くうちに型を作れという発想です。そして甘やかしを殺すことだと断じる。前に置かれた豢養の議論と同じ言葉が、ここでも使われています。
この章句が説くこと
教育抑制快意甘やかし型
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