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詩経 / 小雅・甫田之什・瞻彼洛矣

《瞻彼洛矣》,刺幽王也。思古明王能爵命諸侯,賞善罰惡焉。 瞻彼洛矣,維水泱泱。君子至止,福祿如茨。韎韐有奭,以作六師。 瞻彼洛矣,維水泱泱。君子至止,鞸琫有珌。君子萬年,保其家室。 瞻彼洛矣,維水泱泱。君子至止,福祿既同。君子萬年,保其家邦。

新字:《瞻彼洛矣》,刺幽王也。思古明王能爵命諸侯,賞善罰悪焉。 瞻彼洛矣,維水泱泱。君子至止,福禄如茨。韎韐有奭,以作六師。 瞻彼洛矣,維水泱泱。君子至止,鞸琫有珌。君子万年,保其家室。 瞻彼洛矣,維水泱泱。君子至止,福禄既同。君子万年,保其家邦。

書き下し

瞻彼洛矣(せんぴらくい)は、幽王を刺るなり。古の明王の能く諸侯に爵命し、善を賞し悪を罰せしを思う。 彼の洛を瞻(み)れば、維れ水泱泱(おうおう)たり。君子至り止まる、福禄茨(し)の如し。韎韐(ばいこう)奭(せき)たる有り、以て六師を作(おこ)す。 彼の洛を瞻れば、維れ水泱泱たり。君子至り止まる、鞸琫(へいほう)珌(ひつ)有り。君子万年、其の家室を保たん。 彼の洛を瞻れば、維れ水泱泱たり。君子至り止まる、福禄既に同(あつ)まる。君子万年、其の家邦を保たん。

現代語訳

「瞻彼洛矣」の詩は、幽王をそしったものである。昔の聡明な王が、諸侯によく爵位と命を与え、善を賞し悪を罰したことを思ったのである。 あの洛水を眺めれば、水が満々とたたえられている。君子(天子)がここにお着きになり、福と禄が屋根のように厚く降り積もる。赤く染めたなめし革の膝掛けをあざやかに着けて、六軍(天子の全軍)を起こされる。 あの洛水を眺めれば、水が満々とたたえられている。君子がここにお着きになり、刀の鞘には上下に玉の飾りが輝く。君子よ、万年までも、その家を保たれますように。 あの洛水を眺めれば、水が満々とたたえられている。君子がここにお着きになり、福と禄がすっかり集まる。君子よ、万年までも、その国を保たれますように。

解説

洛水のほとりに天子が到着し、諸侯を集めて軍を整える場面を讃える詩である。赤いなめし革の膝掛け、玉で飾った刀の鞘といった装いが、天子の威儀を示す。三章とも「彼の洛を瞻れば、維れ水泱泱たり」で始まり、満々とたたえる水が天子の福徳の豊かさを映している。毛序は、昔の明王が諸侯に爵命を与え、善を賞し悪を罰したことを思い、それができない幽王をそしった詩とする。これに対し朱熹は、諸侯が天子の洛水での会同を讃えた詩と読み、詩の言葉にもそしる調子は見えない。洛水は後に東周の都洛邑が置かれた地であり、周の王権を象徴する川でもあった。人の上に立つ者は、その装いにふさわしい公正さを備えてはじめて福を保てるのである。

この章句が説くこと

詩経天子洛水諸侯賞罰

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