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詩経 / 小雅・南有嘉魚之什・菁菁者莪

《菁菁者莪》,樂育材也。君子能長育人材,則天下喜樂之矣。 菁菁者莪,在彼中阿。既見君子,樂且有儀。 菁菁者莪,在彼中沚。既見君子,我心則喜。 菁菁者莪,在彼中陵。既見君子,錫我百朋。 汎汎楊舟,載沈載浮。既見君子,我心則休。

新字:《菁菁者莪》,楽育材也。君子能長育人材,則天下喜楽之矣。 菁菁者莪,在彼中阿。既見君子,楽且有儀。 菁菁者莪,在彼中沚。既見君子,我心則喜。 菁菁者莪,在彼中陵。既見君子,錫我百朋。 汎汎楊舟,載沈載浮。既見君子,我心則休。

書き下し

菁菁者莪(せいせいしゃが)は、材を育するを楽しむなり。君子能く人材を長育すれば、則ち天下之を喜楽す。 菁菁(せいせい)たる莪(が)、彼の中阿(ちゅうあ)に在り。既に君子を見る、楽しくして且つ儀有り。 菁菁たる莪、彼の中沚(ちゅうし)に在り。既に君子を見る、我が心則ち喜ぶ。 菁菁たる莪、彼の中陵に在り。既に君子を見る、我に百朋(ひゃくほう)を錫(たま)う。 汎汎(はんぱん)たる楊舟(ようしゅう)、載(すなわ)ち沈み載ち浮かぶ。既に君子を見る、我が心則ち休(よろこ)ぶ。

現代語訳

「菁菁者莪」の詩は、人材を育てることを喜んだものである。君子がよく人材を育て上げれば、天下の人々はそれを喜び楽しむのである。 青々と茂るつのよもぎが、あの丘の中ほどに生えている。君子にお目にかかると、楽しく、しかも礼儀正しい。 青々と茂るつのよもぎが、あの中州に生えている。君子にお目にかかると、わたしの心は喜ぶ。 青々と茂るつのよもぎが、あの大きな丘の中に生えている。君子にお目にかかると、わたしにたくさんの宝貝を賜った。 ゆらゆらと漂う柳の舟は、沈んだり浮かんだりする。君子にお目にかかると、わたしの心は晴れやかになる。

解説

丘や中州に青々と茂るつのよもぎを歌い起こし、君子に会えた喜びを四章で歌った詩である。毛詩序は、君子が人材を育て上げることを天下が喜ぶ詩と読み、茂るよもぎを、よく育った人材のたとえとした。ここから「菁莪」は、人材を育てることを指す言葉として後世に使われるようになる。一方、朱熹『詩集伝』は、これを賓客をもてなす宴の詩とみて、君子に会えた喜びを歌ったものと読む。育材の意は詩の文面からは直接には読めず、序の解釈による。それでも、沈み浮かびする柳の舟が、君子に会って心が定まる姿として描かれるのは印象的である。導いてくれる人に出会うことで、揺れていた心が落ち着く。その経験は、教える者と学ぶ者の関係の原点を思わせる。

この章句が説くこと

詩経人材育成菁莪宴

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