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詩経 / 国風・陳風・東門之池

《東門之池》,刺時也。疾其君之淫昏,而思賢女以配君子也。 東門之池,可以漚麻。彼美淑姬,可與晤歌。 東門之池,可以漚紵。彼美淑姬,可與晤語。 東門之池,可以漚菅。彼美淑姬,可與晤言。

新字:《東門之池》,刺時也。疾其君之淫昏,而思賢女以配君子也。 東門之池,可以漚麻。彼美淑姫,可与晤歌。 東門之池,可以漚紵。彼美淑姫,可与晤語。 東門之池,可以漚菅。彼美淑姫,可与晤言。

書き下し

東門之池(とうもんのち)は、時を刺るなり。其の君の淫昏(いんこん)を疾み、而して賢女を思いて以て君子に配せんとするなり。 東門の池、以て麻を漚(ひた)す可し。彼の美なる淑姫(しゅくき)、与(とも)に晤歌(ごか)す可し。 東門の池、以て紵(お)を漚す可し。彼の美なる淑姫、与に晤語(ごご)す可し。 東門の池、以て菅(すげ)を漚す可し。彼の美なる淑姫、与に晤言(ごげん)す可し。

現代語訳

「東門之池」の詩は、その時世を非難したものである。君主がみだらで道理に暗いことをにくみ、賢い女性を得て君子の配偶にしたいと願ったのである。 東門の外の池は、麻を浸して柔らかくするのによい。あの美しくしとやかな姫とは、向かい合って歌を交わすことができる。 東門の外の池は、からむしを浸して柔らかくするのによい。あの美しくしとやかな姫とは、向かい合って語り合うことができる。 東門の外の池は、すげを浸して柔らかくするのによい。あの美しくしとやかな姫とは、向かい合って言葉を交わすことができる。

解説

東門の外の池で、麻やからむし、すげを水に浸して繊維を取る作業の場面から歌い起こし、そこで出会う美しい娘と向かい合って歌い、語り合える喜びを歌う。毛詩序は、君主の乱れを嫌い、賢い女性を得て君子の妻にしたいと願った詩と読む。水に浸して硬い繊維が柔らかくなるように、よき女性が君子を感化する、という比喩を見るのである。一方、朱熹はこれを男女が出会って語り合う歌とし、詩そのものからも、共同の水辺の作業場で生まれる若者の交流が素直に読み取れる。「晤」は向かい合うことで、歌から語らい、言葉へと、章ごとに二人の距離が少しずつ縮まっていくようにも読める。人と人は、同じ場所で同じ仕事をする中で自然に打ち解けていく。そうした出会いの手触りを伝える、労働と恋の歌である。

この章句が説くこと

詩経陳恋労働池

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