士規七則 / 第三則・第四則
一士道、莫大於義、義因勇行、勇因義長、一士行、以質実不欺爲要、以巧詐文過爲恥、光明正大皆由是出、
新字:一士道、莫大於義、義因勇行、勇因義長、一士行、以質実不欺為要、以巧詐文過為恥、光明正大皆由是出、
書き下し
一、士の道は義より大なるは莫し。義は勇に因りて行はれ、勇は義に因りて長ず。一、士の行は、質実欺かざるを以て要と為し、巧詐過ちを文るを以て恥と為す。光明正大、皆是れに由りて出づ。
現代語訳
士の道として、義より大きなものはない。義は勇気によって行われ、勇気は義によって育つ。士の行いは、飾り気がなく誠実で人を欺かないことを要とし、巧みに偽り、過ちを言い繕うことを恥とする。公明正大は、すべてここから生まれる。
解説
第三則と第四則は対になっています。まず、士の道の中心は義、つまり正しいことを正しいと貫くことだとし、義は勇気がなければ行えず、勇気は義に支えられてこそ育つと、二つを互いに支え合うものとして説きます。次に、日々の行いの要は質実で欺かないこと、恥ずべきは小賢しい偽りと過ちの言い繕いだと言います。孔子が「過ちて改めざる、是れを過ちと謂ふ」と言ったように、過ちそのものより、それを飾ることが問題なのです。留魂録で「光明正大を好む」と語った松陰の生き方の原点が、ここにあります。
この章句が説くこと
義勇気誠実光明正大過ち
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論語・為政篇子曰く、其の鬼に非ずして之を祭るは、諂いなり。義を見て為さざるは、勇無きなり。
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