士規七則 / 第二則
一凡生 皇國、宜知吾所以尊於宇內、蓋 皇朝萬葉一統、邦国士夫、世襲祿位、人君養民、以續祖業、臣民忠君、以繼父志、君臣一体、忠孝一致、唯吾国爲然、
新字:一凡生 皇国、宜知吾所以尊於宇内、蓋 皇朝万葉一統、邦国士夫、世襲禄位、人君養民、以続祖業、臣民忠君、以継父志、君臣一体、忠孝一致、唯吾国為然、
書き下し
一、凡そ皇国に生れては、宜しく吾が宇内に尊き所以を知るべし。蓋し皇朝は万葉一統にして、邦国の士夫、世々禄位を襲ぐ。人君は民を養ひて以て祖業を続ぎ、臣民は君に忠にして以て父の志を継ぐ。君臣一体、忠孝一致、唯だ吾が国のみ然りと為す。
現代語訳
およそ日本に生まれたからには、わが国が世界の中で尊いわけを知らなければならない。思うに、皇室は万世にわたって一つの系統が続き、諸国の武士たちも代々その禄と位を受け継いでいる。君主は民を養って先祖の事業を継ぎ、臣民は君主に忠を尽くして父の志を継ぐ。君と臣が一体となり、忠と孝が一致している。これはただわが国だけがそうなのである。
解説
第二則は、日本に生まれた者の自覚を説きます。皇統が一系で続き、武士も家ごとに代々の務めを継ぐ。だから主君に忠を尽くすことが、そのまま父祖の志を継ぐ孝にもなる、というのが「忠孝一致」の論理です。この考えは水戸学の影響を受けたもので、幕末の志士を動かし、明治以後は国民道徳の柱として教科書にも引かれました。その使われ方には功罪がありますが、ここではまず、先人から受け継いだものを次へつなぐ責任を、少年に自覚させようとした言葉として読むことができます。
この章句が説くこと
忠孝継承国体水戸学責任
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