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史記 / 滑稽列伝

居無何,二世殺死,優旃歸漢,數年而卒。

新字:居無何,二世殺死,優旃帰漢,数年而卒。

書き下し

居ること何も無くして、二世殺死せられ、優旃漢に帰し、数年にして卒す。

現代語訳

それから間もなく、二世皇帝が殺され、優旃は漢に帰順し、数年後に亡くなった。

解説

秦の芸人優旃の最後を記す短い一文です。優旃は背が極めて低い小人の芸人でしたが、秦の始皇帝と二世皇帝に仕え、笑いによって二人の暴政を和らげました。雨の中で震える衛兵を半数ずつ交代で休ませたり、始皇帝が狩り場を大きく広げようとしたのを「鹿に敵を防がせればよい」と茶化して思いとどまらせたりしています。二世皇帝が城壁に漆を塗ろうとしたときには、「漆を乾かす陰室を作るのが大変だ」と笑って中止させました。この段は、その直後に二世が殺され、優旃が漢に帰順して生涯を終えたことを伝えます。暴君のもとでも命を保ち、周りの人々を守り続けた優旃の生き方は、強い権力と向き合う知恵を示しています。正面衝突を避けながらも、言うべきことを言う。その柔らかな抵抗が、厳しい組織の中で人を守る力になるのです。

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