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史記 / 商君列伝

然亦難以比德於殷周矣。」

新字:然亦難以比徳於殷周矣。」

書き下し

然れども亦以て徳を殷周に比し難し」と。

現代語訳

(衛鞅は続けた。)「しかしそれでは、殷や周の徳と肩を並べることは難しいだろう。」

解説

孝公に富国強兵の術を説いて大いに喜ばれた商鞅が、景監に語った言葉の結びです。孝公は数十年百年かかる帝王の道を待てず、自分の在世中に成果の出る強国の術を選びました。商鞅はその選択に応えながらも、それでは殷や周のような徳による長い繁栄には及ばないと、自ら限界を認めています。わずか一句ですが、商鞅の改革が秦を強くしたのと同時に、徳よりも力と法に頼る体質を残し、のちの秦の急速な統一と早い滅亡につながったことを思えば、重い予言のようにも読めます。司馬遷は商鞅の口からこの一言を語らせることで、短期の成果と長期の徳のどちらを選ぶかという問いを読者に投げかけています。目先の成果を求める判断が、長期にわたって組織に何を残すのかを考えさせる一言です。

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