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士道心得書 / 謀智計の三要

本書曰、士の法其品多し、然れ共其本三ッに出ずと云へり。されば士の作法は多しといへ共、其本と成る處のものは、三ッ有り、則謀智計也。是內外變の三要にて、內を調ふるを謀と云、外を知るを智と云、變を計るを計策と云へり。是皆心體事の三ッにて、主將士の三段より、匹夫輕卒に至る迄、常變共にしばらくも不可離の大要也。

新字:本書曰、士の法其品多し、然れ共其本三ッに出ずと云へり。されば士の作法は多しといへ共、其本と成る処のものは、三ッ有り、則謀智計也。是内外変の三要にて、内を調ふるを謀と云、外を知るを智と云、変を計るを計策と云へり。是皆心体事の三ッにて、主将士の三段より、匹夫軽卒に至る迄、常変共にしばらくも不可離の大要也。

書き下し

本書に曰く、士の法其の品多し、然れ共其の本は三ッに出づと云へり。されば士の作法は多しといへ共、其の本と成る處のものは、三ッ有り、則ち謀・智・計なり。是れ内・外・變の三要にて、内を調ふるを謀と云ひ、外を知るを智と云ひ、變を計るを計策と云へり。是れ皆心・體・事の三ッにて、主・將・士の三段より、匹夫輕卒に至る迄、常變共にしばらくも離るべからざるの大要なり。

現代語訳

本書にいいます。士の法はその種類が多いけれども、根本は三つから出る、と。士の作法は多いといっても、その本となるものは三つ、すなわち謀・智・計です。これは内・外・変の三つの要で、内を整えるのを謀、外を知るのを智、変を見はからうのを計策といいます。これらはみな心・体・事の三つにあたり、主君・将・士の三段から、下っ端の兵に至るまで、平常でも異変のときでも、少しも離してはならない大切な要です。

解説

ここでは武士の心得を、謀(内を整える)、智(外を知る)、計(変を計る)の三つに集約します。多くの作法を覚えるより、根本の三つを押さえよという考えです。現代の組織にも当てはまります。内の体制づくり、外の環境や相手の把握、変化への打ち手という三点は、経営者から新人まで階層を問わず必要です。管理職は日々の細かな業務に追われるときほど、この三つのどこが弱いかを点検すると、打つ手の優先順位が見えてきます。

この章句が説くこと

謀智計内外変心体事主将士

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