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洗心洞箚記 / 卷上・第四十條

心有意必固我則非虛、非虛而見四書五經、則一不可行焉者也、心無意必固我則歸乎虛、歸乎虛而見、則一可行焉者也、是故心貴虛也、

新字:心有意必固我則非虚、非虚而見四書五経、則一不可行焉者也、心無意必固我則帰乎虚、帰乎虚而見、則一可行焉者也、是故心貴虚也、

書き下し

心に意必固我有れば則ち虚に非ず。虚に非ずして四書五経を見れば、則ち一として行ふべからざる者なり。心に意必固我無ければ則ち虚に帰す。虚に帰して見れば、則ち一として行ふべき者なり。是の故に心は虚を貴ぶなり。

現代語訳

心に私意・必ず・固執・我執(『論語』子罕の「四絶」)があれば虚ではない。虚でないまま四書五経を見れば、一つとして行えるものはない。心に私意・必ず・固執・我執がなければ虚に帰る。虚に帰って見れば、一つとして行えないものはない。だから心は虚を貴ぶのである。

解説

孔子が絶ったとされる意・必・固・我の四つが心にあれば虚ではなく、その心で四書五経を読んでも一つも実行できない。四つがなければ心は虚に帰り、経書のどの教えも行えるようになるという。経書が行えないのは内容が難しいからではなく、読む心が私意や固執で塞がっているからだ、という指摘である。研修で学んだことが職場で生かせないとき、知識の不足より、自分のやり方へのこだわりや面子が邪魔をしていないかを点検する視点を与えてくれる。

この章句が説くこと

虚心四絶論語知行合一学問

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