潜夫論 / 五德誌
使椒求少康,逃奔有虞,為之胞正。虞思妻以二妃,而邑諸綸,有田一成,有眾一旅,能布其德,而兆其謀,以收夏眾,撫其官職。靡自有鬲,收二國之燼,以滅浞而立少康焉。乃使女艾誘澆,使後杼誘𤡬,遂滅過、戈,復禹之績。祀夏配天,不失舊物,十有七世,而桀亡天下。
新字:使椒求少康,逃奔有虞,為之胞正。虞思妻以二妃,而邑諸綸,有田一成,有衆一旅,能布其徳,而兆其謀,以収夏衆,撫其官職。靡自有鬲,収二国之燼,以滅浞而立少康焉。乃使女艾誘澆,使後杼誘𤡬,遂滅過、戈,復禹之績。祀夏配天,不失旧物,十有七世,而桀亡天下。
書き下し
椒をして少康を求めしめ、逃れて有虞に奔り、之が胞正と為る。虞思二妃を以て妻せ、諸れを綸に邑し、田一成有り、衆一旅有り、能く其の徳を布き、其の謀を兆し、以て夏衆を収め、其の官職を撫す。靡有鬲より、二国の燼を収め、以て浞を滅ぼして少康を立つ。乃ち女艾をして澆を誘わしめ、後杼をして𤡬を誘わしめ、遂に過・戈を滅ぼし、禹の績を復す。夏を祀りて天に配し、旧物を失わず、十有七世にして、桀天下を亡う。
現代語訳
椒に少康を探し求めさせたので、少康は逃れて有虞に走り、そこで胞正となりました。虞思は二人の妃を娶わせ、綸に邑を与え、田は一成、衆は一旅ほどでしたが、よくその徳を広め、その謀を進め、夏の民衆を集め、その官職を整えました。靡は有鬲から、二つの国の残り火を集め、浞を滅ぼして少康を立てました。そして女艾に澆を誘わせ、後杼に𤡬を誘わせ、ついに過と戈を滅ぼして、禹の功績を取り戻しました。夏を祀って天に配し、旧来のものを失わず、十七世を経て、桀が天下を失いました。
解説
前段の続きで、少康が夏を再興する経過が簡潔に語られます。少康を探し求める者が現れ、少康は有虞に逃れて胞正となり、虞思に二人の妃を娶わされて綸に邑を得ます。わずかな田と衆をもとに徳を広げ、謀を進めて夏の遺臣を集めたとされます。靡も二国の残りを集めて浞を滅ぼし、少康を立て、さらに女艾と後杼が澆と𤡬をおびき寄せて過・戈を滅ぼし、禹の功績が回復しました。夏は十七世で桀に至って亡びます。小さな基盤から信頼できる人を集めて立て直すという筋は、現代の事業再生にもよく通じます。人心を得ることが再建の鍵だという読み方もできます。
この章句が説くこと
少康夏再興事業再生人心潜夫論
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