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潜夫論 / 相列

昔內史叔服過魯,公孫敖聞其能相人也,而見其二子焉。叔服曰:「穀也食子,難也收子。穀也豐下,必有後於魯。」及穆伯之老也,文伯居養;其死也,惠叔典哭。魯竟立獻子,以續孟氏之後。及王孫說相喬如,子上幾商臣,子文憂越椒,叔姬惡食我,單襄公察晉厲,子貢觀邾魯,臧文聽禦說,陳鹹見張,賢人達士,察以善心,無不中矣。及唐舉之相李兌蔡澤,許負之相鄧通條侯,雖司命班祿,追敘行事,弗能過也。

新字:昔内史叔服過魯,公孫敖聞其能相人也,而見其二子焉。叔服曰:「穀也食子,難也収子。穀也豊下,必有後於魯。」及穆伯之老也,文伯居養;其死也,恵叔典哭。魯竟立献子,以続孟氏之後。及王孫説相喬如,子上幾商臣,子文憂越椒,叔姫悪食我,単襄公察晋厲,子貢観邾魯,臧文聴禦説,陳鹹見張,賢人達士,察以善心,無不中矣。及唐舉之相李兌蔡沢,許負之相鄧通条侯,雖司命班禄,追敘行事,弗能過也。

書き下し

昔、内史叔服魯を過ぎ、公孫敖其の能く人を相るを聞き、其の二子を見えしむ。叔服曰く、「穀や子を食わしめ、難や子を収めん。穀や豊かに下れり、必ず魯に後有らん」と。穆伯の老ゆるに及び、文伯居りて養い、其の死するや、恵叔哭を典る。魯は竟に献子を立て、以て孟氏の後を続ぐ。王孫説の喬如を相、子上の商臣を幾、子文の越椒を憂い、叔姫の食我を悪み、単襄公の晋の厲を察し、子貢の邾魯を観、臧文の御説を聴き、陳咸の張を見るに及びては、賢人達士、察するに善心を以てして、中らざる無し。唐挙の李兌・蔡沢を相、許負の鄧通・条侯を相するに及びては、司命禄を班ち、追って行事を敘ぶと雖も、過ぐる能わざるなり。

現代語訳

昔、内史の叔服が魯を訪れたとき、公孫敖は彼が人相をよく見ると聞き、二人の子に会わせました。叔服は、「穀は子であるあなたを養い、難は子であるあなたの葬いを収めるでしょう。穀は下あごが豊かなので、必ず魯に後継ぎが出るでしょう」と言いました。穆伯が老いると文伯が家にいて養い、死んだときは恵叔が哭礼を取り仕切りました。魯はついに献子を立て、孟氏の後を継がせました。王孫説が喬如を見立て、子上が商臣を見抜き、子文が越椒を憂い、叔姫が食我を悪み、単襄公が晋の厲公を観察し、子貢が邾と魯の君を観、臧文が御説の言を聴き、陳咸が張を見たことなどは、賢人や達識の士が善い心で観察して、当たらないことがありませんでした。唐挙が李兌や蔡沢を、許負が鄧通や条侯を見立てたことに至っては、司命が禄を分け与え、のちにその行いを並べたとしても、これを越えることはできないほどです。

解説

ここでは、人を相る名手の例が並べられます。内史叔服は公孫敖の二人の子を見て、その後の成り行きを言い当て、魯の孟氏の後継ぎが立ったという結果が示されます。続く人名の列挙は、賢人が善い心で観察すれば外れなかったという主張を補強するものです。唐挙や許負の名を最後に挙げ、司命が禄を分けて後から行いを並べたとしても、これ以上には及ばないと評しています。個々の事例の細部は原文に書かれた範囲に限られますが、観察者の見識を重んじる点がこの段の核です。人事でも、人材を見る目は経験と誠意に支えられ、適当な直感とは区別されます。評価者が自分の観察を言葉にして検証することで、見立ての質は高まります。

この章句が説くこと

相人観察見識人材見立て潜夫論

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